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学校説明会レポート
神戸大学附属中等教育学校
2021年8月27日(金)
6年間を通した教育で
「グローバルキャリア人」を育成
神戸大学附属中等教育学校は、神戸大学の附属中学2校が統合して、2009年に発足した共学校です。中学と高校を分けない6年一貫教育のメリットを最大限に生かし、生徒の発達段階に合わせて、6年間を基礎期・充実期・発展期という3月に区分した教育課程を編成しています。
説明に立った副校長の齋木俊城先生からはまず、アドミッションポリシー(求める生徒像)、カリキュラムポリシー(教育の方針)、グラデュエーションポリシー(卒業時に身につける力)の三つのポリシーが示されました。同校が最も重視しているのが「真理探究の精神」と「国際的視野」の獲得です。これらを通じて、現代社会のさまざまな問題を客観的かつ科学的に考え、大きな視点で俯瞰できる「グローバルキャリア人」の育成をめざしています。
昨年、スーパーサイエンスハイスクール(SSH)の指定を受けた同校には、科学総合、基幹数学、データサイエンス、ESD(持続可能な開発のための教育)などの学校設定科目が充実。校内でさまざまなテーマの研修会が開催されたり、生徒たちが自治的に国際科学技術コンテストの勉強会を実施したりと、学校全体が学究的な雰囲気に満ちているのも魅力です。生徒会活動や行事の運営は、すべて6学年共通で取り組むため、幅広い学年の生徒たちが共に活動します。早くも2年生から役員として活躍する生徒も少なくないそうです。
各自が研究テーマを設定し
本格的な卒業論文にチャレンジ
学びの面では、生徒全員に卒業論文を課しているのが大きな特色です。テーマに沿って調べたり、まとめたり、発表したりするスキルを身につけるために、1年生から「課題研究入門」という科目を設置しています。そして、3年生になると、ゼミに所属して研究を深める「課題研究」がスタートし、3年生で4000字、4年生で8000字のレポートを仕上げ、ポスター発表にもチャレンジします。こうした経験を生かして、5年生で1万8000字の卒業論文をまとめるのです。
神戸大学とはさまざまな面で連携しています。3年生以上になると、専門的な資料が充実した大学図書館を自由に使うことができるのもその一つ。生徒たちは、ウェブから予約すれば、学校図書室を窓口にして書籍や資料を借りることができるので、研究活動にも大いに役立ちます。
「卒業研究のような独自の取り組みの成果は、総合型選抜や学校推薦型選抜での難関大学合格者の多さにも表れている」と齋木先生は話します。この春は大阪大学に8名が合格したのをはじめ、国立大学合格者の約3分の1をこうした合格者が占めています。
最後に、適性検査の変更点についての説明がありました。齋木先生によると、「本校により適性のあるお子さんを選抜し、主体性と多様性を重視する検査にする、という観点から見直しました」とのことです。大きな変化としては、「グローカル適性検査」がとりやめとなり、一般適性検査のなかに一般枠とグローカル枠が設けられました。一般枠は兵庫県内の居住者を対象とした枠で併願が可能、グローカル枠は居住地を問わない枠で、同校の専願となります。
出願書類も見直され、調査書が廃止になった代わりに、受験生本人が書く「学びの報告書」を提出することになります。一方、検査当日の作文は廃止され、休憩時間を含めて拘束時間が50分短縮されるなど、全体として受験生の負担を軽減する変更となっています。
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