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学校説明会レポート
東京都立三鷹中等教育学校
2021年9月28日(火)
「自主自律」「文武両道」の伝統を継承し、「社会的リーダー」を育成
1948年設立の三鷹町立三鷹新制高等学校を起源とし、2010年に開設された都立三鷹中等教育学校は、伝統の「自主自律」「文武両道」の精神を継承する一方、6年一貫の中等教育学校ならではの特色のある教育を実践しています。
この日のオンライン説明会に登場した校長の藤野泰郎先生は、同校が掲げる「思いやり・人間愛をもった社会的リーダーの育成」という基本理念について次のように説明しました。「本校がめざすのは、自分のことだけを考えるのではなく、他者に対して思いやりの心を持ち、人間性豊かな社会を構築する社会的リーダーの育成です。そのために、知識偏重の学びをさせるのではなく、さまざまな体験活動によって幅広い興味・関心の芽を出させ、それをじっくりと育むことで、みずから学ぶ積極的な姿勢を培っています」
同校では、東京都教育委員会の「東京グローバル10」「Society5.0※に向けた学習方法研究校」「理数研究校」「国際交流リーディング校」といった指定推進事業を活用した多様な教育活動を行っています。このうち「東京グローバル10」の指定校として英語教育に力を注ぐ同校には4人の外国人講師が在籍し、習熟度別の少人数制授業で4技能5領域の力を伸ばしています。3~5年生(中3~高2)ではマンツーマンのオンライン英会話を年間約30回実施しているほか、各種検定試験の受検も推奨しており、生徒の約8割が中3修了時までに英検®準2級を取得するそうです。
国際交流も盛んで、語学研修制度が豊富なことも特徴です。3・4年生(中3・高1)の海外ボランティア研修(10日間)では、日本と海外のボランティア事情の違いを学びます。新型コロナウイルス感染症の影響下においても、アジア・オセアニア地域の中高生とのオンラインによる意見交流会などを実施しています。
また、2016年に東京都教育委員会から「ICTパイロット校」の指定も受けた同校では、生徒全員にタブレット端末を貸与し、主体的かつ能動的な学習による学力向上をめざして授業改善に力を注いでいます。しっかりとしたICT環境が構築されているため、オンライン授業もスムーズに行われています。
続いて、「鷹校生の一日」を特徴づける学びとして藤野先生が紹介したのが、1~4年生(中1~高1)までの4年間で100冊を目標とする朝の読書タイムです。これは開校当初から続く取り組みで、朝の10分間を読書に充て、豊かな人間性を培うことが狙いです。
キャリア教育のための取り組みとしては、「人生設計学」があります。6年間を2年ごとの3ステージに分け、各ステージで論文作成・発表を行うものです。1・2年生(中1・2)では職場見学・職場体験などの調査・研究活動によって職業観や勤労観を養い、3・4年生(中3・高1)では大学・研究室訪問や大学模擬講義などを通して自分が追究したい分野を絞り込みます。そして、5・6年生(高2・3)では進路決定(未来構想図)に関する論文を作成し、将来の目標を具体化する力を育てます。
希望進路の実現に向けた学習指導もていねいに行われ、生徒自身が教科を選んで受講する「月曜補習」があるほか、難関大学に進学した卒業生による支援体制も整っています。その結果、2021年春は東京大学3名、一橋大学4名、東京工業大学2名など国公立大学に62名が合格しました。これは前年の実績(32名)を大きく上回るものです。
最後に、2022年度の入学考査について。藤野先生は「適性検査では、文章から他者の考えを理解し、その読み取ったことをわかりやすく適切に表現する力を評価します。資料を的確に読んで得た情報から思考し、判断する力や、論理的に考察する力も求められます。質の良い読書を習慣化し、その感想を家族で話し合うことで実力を高めてください」とメッセージを送りました。
※内閣府が定めた、サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立させる、人間中心の社会(Society)のこと。
※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。
三鷹市新川にある武蔵野の自然を感じられるキャンパス。前期課程は給食制で、栄養バランスの整った自校調理メニューが楽しめます。制服はデザインを選択でき、女子用のスラックスも用意されています
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