受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

日本大学藤沢中学校

2021年10月6日(水)

日本大学との連携による教育プログラムで「みずから考え行動できる人材」を育成

 日本大学藤沢中学校は、日本大学の付属校である日本大学藤沢高等学校の併設中学校として2009年4月に開校しました。隣接する日本大学生物資源科学部の施設を利用して多彩なフィールドワークが行われ、生徒は恵まれた教育環境の下で伸び伸びと学んでいます。

 説明会の冒頭、あいさつに立った校長の楠本文雄先生は、「日本大学の教育理念である『自主創造』とは、生徒がみずから考え、みずから学び、みずから生きる道を開いていく精神を意味します。その理念は付属校である本校の教育にも生かされています」と語りました。「健康・有為・品格」を校訓に掲げる同校は、心身共にバランスのとれた、豊かな人間性と国際的な素養を備えた人材の育成をめざし、生徒たちが将来の社会生活の基盤をつくる思春期の重要な時期に、自分らしく生活できる環境を整えています。楠本先生は、中高6年間の生活について「自分自身が努力できているという『充実感』、納得できる結果を得られているという『達成感』、そしてそれらを感じることで得られる『爽快感』が、『みずから考え行動できる人材』をつくっていきます。そのために、本校は生徒を精いっぱいサポートします」と話しました。

 次に、中学教頭の薄井敎靖先生から教育内容について説明がありました。同校の最大の特徴といえるのが、隣接する日本大学生物資源科学部と連携したさまざまな体験型の教育プログラムです。日本大学との中高大連携教育として、中1で農場実習を、中2で食品加工実習を行います。週2時間ある農場実習では年間を通じて、隣接する大学の畑で、ダイコン・トマト・ナス・パプリカ・トウモロコシなどを栽培します。大学教授の指導の下、大学生も授業の一環として参加し、生徒をサポートします。育てた野菜は家庭に持ち帰り、調理して食べることで、食に対する興味・関心を高めていきます。

 続いて、薄井先生は「本校に入学すれば、日本大学への進学が保証されるわけではありません」と述べたうえで、話題をクラス編成や進学状況などに移しました。中学から入学した生徒は、日本大学藤沢高校の「特別進学クラス」に進学して、国公立大学や難関私立大学への現役合格をめざしています。「特別進学クラス」に入れるのは、中学から入学した一貫生と高校からの入学生が挑む「特別進学クラス選抜試験」の成績上位者120名です。設置する3クラスのうち、1クラスは内部進学の生徒のみが在籍する「内進生特別進学クラス」となり、2クラスは一貫生と高校からの入学生との混合クラスになります。中学ではこの「特別進学クラス」への進学に備えて、「学習習慣をつける」「時間の管理を自分でする」「提出物の期限を守る」などの基本的なことができるように、低学年のうちから指導していきます。また、英語は中1から、数学は中2から少人数制の習熟度別授業を実施。成績不振の生徒には指名制の補習も行います。薄井先生は「中学に入学後、『併設の高校・大学に進学できるから、ゆったりと過ごせる』と考えていると、非常に苦労するでしょう」と述べ、中高一貫校や大学付属校にありがちな中だるみをなくす取り組みをしていることを強調しました。

 最後に、広報部主任の三武誉生先生から、2022年度入試について説明がありました。21年度は全体の募集人数を20年度までの120名から60名へと削減しましたが、22年度入試では国語・算数を重視する試験を2月2日午後に第2回入試として導入します。募集人数は若干名で、国語・算数は各100点ですが、高得点の科目は2倍され、計300点満点で合否判定されます。これに伴い、従来の1日午前の第1回入試は男女各20名、4日午前の第3回入試は男女各10名となります。

イメージ写真 中学には大学のキャンパスを通って通学します。生徒証があれば、大学の図書館や食堂、コンビニエンスストアなども利用可能です

www.fujisawa.hs.nihon-u.ac.jp/ 別ウィンドウが開きます。

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