受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

明治大学付属中野八王子中学校

2021年10月12日(火)

緑豊かな環境の下、質を重視した付属校のカリキュラムで人間力を高める

 東京都八王子市戸吹町に、7万坪超の広大なキャンパスを構える明治大学付属中野八王子中学校。そこには最新の施設・設備があり、学習だけではなくクラブ活動にも集中できる環境が整っています。

 この日、オンラインで行われた説明会の冒頭で、今年度校長に着任した林健司先生のメッセージが紹介されました。同校の役割は「個」の基礎となる人間力を育てることにあるとした林先生は、「生徒には、『自分はこれが好き』というものを見つけ、堂々と表現できる力を身につけてほしいと願っています。生徒・教職員・保護者が『チーム明八』となり、中高6年間をかけて、生徒たちが時代の変化にも揺るがない人生の基盤を築けるような学校にすることをめざしています」と語りました。

 次に、入試広報室の小川知美先生から教育内容と学校生活の紹介がありました。同校の建学の精神は「質実剛毅」「協同自治」で、「質実剛毅」は「飾り気がなく、真面目で意志が強く、物事にくじけないこと」を、「協同自治」は「互いに力を合わせて、自分たちで物事に向き合うこと」を意味します。小川先生は「中学生には、わかりやすく『みんなで仲良く 正直に 真面目に 精一杯努力しよう』という合言葉で建学の精神を伝えています」と話しました。

 同校は明治大学の付属校として、高大連携を強化しながらきめ細かい教育を展開しています。明治大学進学後はその核となり、将来は世の中に貢献できる、心豊かな人間を育てようとしているのです。その基本となるのが規則正しい生活習慣です。それを身につけさせるため、同校では、起床時刻・家庭学習時間・就寝時刻などのスケジュール管理を徹底させています。また、全学年で毎朝、小テストを行い、基礎学力の定着を図っています。制服の着方、髪型、あいさつの徹底、スマートフォンの利用方法などの規則を細かく設けていることも特徴で、これには「学生としてあるべき姿勢を培うための規則であり、それを守ることの大切さを学んでほしい」という思いが込められているそうです。また、これらの規則は、社会に出てから困らないような礼儀作法を学ぶためのものでもあると位置付けているため、「学外の方から、明八生はあいさつがきちんとしていると、よくおほめのことばをいただきます」と小川先生は話しました。

 授業については、進度よりも質を重視しています。中学では「基礎学力の養成」を目標に掲げ、「教科書の完全理解」を第一に、高校進学へとつなげていきます。今年度よりタブレット端末を活用した授業が始まり、多角的に学びを深めるためのさまざまな試みがなされています。

 高校進学の基準は、定期テストの成績と英語力です。「英検®3級以上の取得」または「TOEIC Bridge®のスコア55点以上」を基準としていますが、同校では中2の時点で9割の生徒が英検®3級を取得していて、学力の基準も「学習に対して後ろ向きにならなければ十分にクリアできるレベル」とのことです。高校からは1クラス45名の7クラス編成で、高校からの入学生とは混合のクラスとなります。

 卒業後は、例年9割程度が明治大学に進学。他大学は、国公立大学であれば、明治大学への被推薦権を保持したまま受験することができます。

 クラブ活動は中高とも8割以上の生徒が何らかの団体に所属し、体育系は中高別・男女別に、文化系は中高合同で活動しています。小川先生は「スクールバスの最終便の出発時刻が18時10分なので、限られた時間ではありますが、それぞれが熱心に活動に取り組んでいます。学習はもちろん大切ですが、クラブ活動や行事を通して他者と積極的にかかわり、そこでしか得られない社会性・表現力・協調性なども学んでほしいと考えています」と結びました。

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

イメージ写真 広大なキャンパスには「全天候型7コーストラック」「人工芝グラウンド」「スタンド付野球場」「約1400席の講堂」など、充実した施設がそろっています

www.mnh.ed.jp/ 別ウィンドウが開きます。

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