受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

日本大学三島中学校

2021年10月19日(火)

2022年度から首都圏入試をスタート。東京・藤沢・小田原・静岡で1月9日に実施

 1957年、日本大学の正付属校として創設した日本大学三島高等学校は、日本大学の教育理念「自主創造」の下、「自由と規律」を重んじた教育を実践する共学校です。2003年には、中学校を開校し、併設型の中高一貫校となりました。中学校の募集定員は70名、高等学校の募集定員は680名です。キャンパスには2000名を超える生徒が在籍する大規模校となります。JR三島駅(静岡県)から徒歩約15分の、富士山を望む自然豊かな文教地区に位置し、生徒たちは伸び伸びとした学校生活を送っています。

 オンライン説明会の冒頭、広報主任の大川幸祐先生は、2022年度より首都圏入試(校外入試)を開始することを紹介しました。試験会場は東京地区(日本大学法学部)、藤沢地区(日本大学生物資源科学部)、小田原地区(天成園小田原駅別館)、静岡地区(静岡学園早慶セミナー)の4か所で、すべて1月9日午前に2科または4科で行われます。

 次に、同校の教育の三本柱となる「21世紀型の学び」「教科の学び」「グローバルな学び」について具体的に説明しました。一つ目の「21世紀型の学び」ではICT機器を活用し、社会で役立つ行動力を身につけさせます。大川先生は「本校では6年前から生徒全員がiPadを持ち、日々の学習や課題発表などに活用しているので、新型コロナウイルス感染症の流行による休校期間中もすぐにオンライン授業を実施できました。万が一のときに安否確認ができるよう、Wi-Fiよりも通信が安定している、スマホの通信方式であるLTEを採用し、GPSも搭載しているので、遠方の生徒も安心して通えます」と話しました。

 二つ目の「教科の学び」で重視しているのは、基礎学力の強化です。英語と数学は1クラス30名前後のクラスを2分割して少人数制で習熟度別授業を行い、生徒一人ひとりのペースに合わせたきめ細かい指導を徹底しています。英語は6コマある授業のうち4コマを外国人講師と日本人講師とによるチームティーチングで行い、4技能5領域の力を養成。さらに、定期試験では毎回スピーキングテストを実施して、積極的に英語を使うよう促しています。その成果として、毎年中3の半数以上の生徒が英検®準2級以上を取得しているそうです。

 三つ目の「グローバルな学び」では、広い視野を持つことに重点を置き、異文化交流に力を注いでいます。具体的には、ロンドン・パリを訪ねる中3の修学旅行や、世界約40か国から来日した約160名の中学2年生に日本文化を伝える「国際交流サマーキャンプ」(中1~3)などを通して、国際社会で活躍するのに必要な資質を高めています。

 中学の早い段階から、日本大学との連携によるキャリア教育を実施しているのも特徴です。さまざまな学部から講師陣を招いて行う「日本大学先端研究講座」というプログラムでは、中学生でも興味を持ちそうなテーマを扱い、専門分野の研究内容に関する講演・講義を聴きます。

 行事を通して情操教育にも取り組んでいます。たとえば、中1の臨海学校では伊豆を訪れ、干物づくり体験などを通して地域の特色を学びます。中2の林間学校は五箇山・白川郷で合掌造りの民家に宿泊した後、近代的なホテルに泊まり、今と昔の違いを体感します。そして、中3の修学旅行では海外へと視野を広げます。大川先生は「本校では『社会の中での指導的立場で活躍できる人材』の育成をめざしています。そのためには、小学校から中学へ、大学から社会人へと、コミュニティーが変化するときに対応できる力を身につけることが必要です。生徒には、行事を通じてさまざまなコミュニティーを体験し、成長してもらいたいと思っています」と話しました。

 進路指導に関する説明もありました。同校では例年、600~700名の高校卒業生のうち、400名強が日本大学に進んでおり、募集枠の少ない医学部・歯学部・生物資源科学部獣医学科などにもしっかりと進学者を送り出しているそうです。他大学についても、静岡大学をはじめとする国公立大学や、早慶上智などの難関私立大学にも合格者を輩出していることが伝えられました。

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

イメージ写真 中学・高校・大学が集結する、広々としたキャンパス。新幹線を使うと東京駅から最寄りのJR「三島」駅まで最短42分で到着するため、新幹線通学の生徒もいるそうです

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