受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

青山学院横浜英和中学校

2021年10月22日(金)

キリスト教を礎とした人格教育で「豊かな人格」「確かな学力」「未来を信じる力」を育む

 1880年にアメリカのメソジスト派女性宣教師、ミス・ブリテンによって創立された横浜英和学院。キリスト教を基盤とした人格教育を行うミッションスクールとして知られる伝統校ですが、2016年度に中学・高等学校が青山学院大学の系属校となったことを機に、現在の校名に変更されました。そして、2018年度には共学校となりました。

 この日のオンライン説明会は、校長の小久保光世先生のあいさつから始まりました。同校では、「品性(Integrity)」「知性(Intelligence)」「国際性(International mind)」という三つの“I”を備えた国際人の育成をめざしています。「品性」とは、キリスト教を土台とした人格教育によって身につくものです。「知性」とは、未来社会で活躍するための確かな学力・教養を意味します。そして「国際性」とは、社会性と行動力があり、多様性を受け入れ、他者に対するリスペクトを忘れないという資質のことです。なかでも、知性を象徴するグローバル教育では、オーストラリアに2校、アメリカと韓国に各1校ある姉妹校で海外研修や短期留学、受け入れプログラムなどを実施し、同年代の生徒同士が活発に交流しています。ニュージーランドにある2校の提携校では、夏休みの短期留学やターム留学も可能となっており、2022年度からは、高1全員が参加するカナダ研修旅行も予定されています。

 青山学院大学との高大連携事業としても今年で6年目となります。大学出張講義やワークショップが実施されており、生徒が学問入門講座に出席することもあります。これについて小久保先生は、「本校は青山学院大学に進学するためだけの学校ではありせん。『心を清め 人に仕えよ』という建学の精神の下、キリスト教を礎とした人格教育を実践し、これからも『豊かな人格』『確かな学力』『未来を信じる力』を大事に育てていきます」と結びました。

 次に、教頭の松村誠先生が教育内容について説明しました。同校には「神を畏(おそ)れる」「自立する」「隣人と共に生きる」という三つの教育目標があります。最初の「神を畏れる」は、キリスト教の根幹であり、生徒たちは神から与えられたタラント(個性・能力)を中高6年間で磨いていきます。また、毎朝の礼拝、聖書の授業、日帰りまたは2泊3日で行われる修養会などの宗教行事を通して、生徒は自分自身を見つめます。

 「自立する」では、主体的な学びのなかで、生きる力を身につけるキャリア教育を行います。生徒はさまざまな職業や大学について調べ、多様な生き方があることを知り、自分の将来を考える一方、青山学院大学と連携しての学部説明会や学問入門講座を将来の進路選択に役立てます。高1からは選択科目制を導入し、学習進度別・グレード別に分かれて授業を行っています。松村先生は「本校では、7割以上の生徒が青山学院大学への進学条件を満たせるように指導し、他大学の学校推薦型選抜や総合型選抜入試、一般入試にも対応できる力をつけさせています」と話しました。ICT教育も重視しており、生徒全員がノートパソコンを所持し、プレゼンテーションや探究型学習、そしてオンライン学習に活用しています。

 「隣人と共に生きる」では、相互理解を深め、協働してより良い社会を築いていく力を養うためのグローバル教育を行います。新型コロナウイルス感染症の影響を受けた昨年度は多くのプログラムが中止となりましたが、今年は8月に「シアトルサマー特別オンラインプログラム」を実施しました。このほかに、中1では英語学習施設「TOKYO GLOBAL GATEWAY」での体験学習、中2では海外留学生との交流プログラムを実施するなど、英語でコミュニケーションを図るさまざまな試みがあります。

 2022年度入試では、2月2日午後(B日程)、3日午後(C日程)の入試科目が国語・算数の2科(各50分、各100点)に変更されます。また、B・C日程の合格者は入試当日の23時からホームページ上で掲示される予定です。

イメージ写真 校内に生徒の居場所を増やすために「居場所プロジェクト」を展開中。2021年12月には生徒会活動の拠点となる集会室、多目的トレーニングルーム、部室棟からなる「スチューデントセンター・オリーブ」が完成する予定です

www.yokohama-eiwa.ac.jp/chukou/ 別ウィンドウが開きます。

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