受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

武蔵野大学中学校

2021年10月23日(土)

多彩なプログラムを通じて非日常体験を重ね、「アカデミックマインド」を育てる

 武蔵野大学中学校・高等学校の前身は、仏教学者・高楠順次郎博士によって1924年に創設された武蔵野女子学院です。「MJ」の愛称で親しまれてきた女子校としての歴史に幕を閉じ、2019年度から中学校を共学化しました。2020年度からは、高校も共学校となりました。

 この日、最初に登壇したのは今年度から校長として着任した中村好孝先生です。中村先生は数字に関する楽しいクイズを出題しながら、「実は学びというのは、このようにわくわくする冒険のようなものです。本校では、いろいろな活動を通してさまざまなところで“宝箱”を見つけて、6年間かけて自分のものにしていってもらえたらと考えています」と話します。

 先行き不透明な未来に向かって、みずから未来を描ける力を育てるために、同校が特に力を入れているのがPBL(Project Based Learning=課題解決型学習)です。たとえば、同校で開催されるオープンスクールの内容を中3生が決めるなど、生徒が主体的に動く機会が数多くあります。さらに高校では、「Liberal Arts Musashino」として、企業や大学から招いた講師から、WEBデザイン・ロボット工学・哲学対話・絵画・ヒューマンビートボックスといった、通常の授業では扱われないことを学ぶ機会が週2時間設けられています。中村先生は「こうした刺激によって、生徒たちのモチベーションがどんどん上がっていきます。学校としてはそれをアカデミックマインド、すなわち学問する姿勢に結びつけたいのです。そこで、『日常を科学する』という視点での学びを重視しています。たとえば牛乳の生産地に注目して調べ学習を進めたり、東京大学の地理の入試問題に挑戦したりといったことにも、中学生のうちから取り組んでいます」と語りました。

 もちろん、大きな夢をかなえるには、学力をしっかりつけることも必要です。同校では、生徒全員にモバイル端末を持たせ、AIを取り入れた教育アプリを導入して効率良く学べるような体制を整えています。中村先生は「非日常体験を数多く積みながら、アカデミックマインドをしっかりと中学生のうちからつけていきます。そうすると、高校に入ってからの本質的な伸びが変わっていくのです。自分で考えて、答えを見いだせる生徒を育てていくために、『ロマンと物語に触れる』『基礎ツールを与える』『世界の幸せを考える』の3項目を常に意識しています」と結びました。

 続いて、入試広報部の小幡武憲先生からは、中高の教育の流れについて説明がありました。同校では高2で中高6年間の学習内容を終えられるよう、中学では「グローバル&サイエンス」をテーマに学習を進めていきます。高校では、医学部・国公立大学・難関私立大学などをめざす「ハイグレード」、海外大学や国内の国際系大学をめざす「PBLインターナショナル」、「自分のやりたいことを見つける」をミッションに、幅広い進路の実現をめざす「本科」の3コースに分かれます。どのコースでも、高2の時点で文系・理系のいずれかを選択し、希望する進路に向けて本格的な学習に取り組みます。

 2022年度の入試は、第1回(2月1日午前)、第2回(1日午後)、第3回(2日午前)、第4回(2日午後)のほかに、適性検査型入試(1日午前)、アドベンチャー入試(4日午後)が行われます。第1回は国語・算数の2科、第2回・第3回は国語・算数・理科・社会・英語から2科選択(国語・算数のうち1科以上を必ず選択)、第4回は算数または英語の1科となります。適性検査型入試はⅠ・Ⅱ型(都立三鷹タイプ)と、Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ型(都立武蔵タイプ)の両方が実施されます。帰国生入試は、11月21日にA方式(国語・算数・日本語面接)とB方式(英語エッセイ、英語面接)が行われますが、新型コロナウイルス感染症への対応として12月18日にオンライン型の入試も実施されます。このうち、第1回~4回入試と適性検査型入試については、成績優秀者に対する特待制度もあります。

イメージ写真 武蔵野の緑豊かな環境が魅力的。約3万坪の広大なキャンパスには幼稚園・中学・高校・大学があり、全天候型の人工芝グラウンドなど施設も充実しています

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