受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

ラ・サール中学校

2021年10月2日(土)

特色あるカリキュラムとテストで
難関大学に合格できる力を養成

 鹿児島市のラ・サール中学校・高等学校は、カトリックの教育修道会「ラ・サール会」によって設立された、中高一貫の男子校です。この日の説明会は、副校長の谷口哲生先生の進行により、オンラインで行われました。

 最難関大学や医学部医学科に高い進学実績を誇る同校では、6年間一貫の特色あるカリキュラムを組むことで効率的な授業が行われています。最難関の大学進学に対応できる力を養成する指導体制は万全で、毎月実施されるテストで理解が不十分な生徒には、補習や追試験で早めにフォローをしています。文系・理系の志望別コースに分かれる高2以降は選択科目が増え、高2の後半からは問題集を使った「週テスト」が始まります。

 こうして、高2までに高校内容をすべて学び終えると、高3では毎週月曜・木曜の時間割に2時間のテストが組み込まれ、足りないときは土曜の午後も使って5教科で年間各10回実施する週テストや定期テストで実力を確認しながら大学受験に備えます。谷口先生は「学校の授業と各種テストのみで難関大学合格に必要な学力を養います」と強調しました。

 中学は1学年4クラスで、高校は高校からの入学生を含めた6クラス編成です。高2で文理選択を行いますが、同校では理系が4クラス、文系が2クラスと理系志望者が多いのが特徴です。また、英語教育にも力を注ぎ、1クラスを2分割して少人数制で週2コマ行われる「口語英語」では、外国人教員が英会話・リスニング・英作文を指導します。希望者対象の海外研修としては、生徒1人でホームステイをするアメリカ留学、イギリスのパブリックスクール、イートン校の寮に宿泊するイギリス研修があります。

全国から仲間が集う寮生活は
まさに現代の「郷中教育」

 続いて、人間性を育む場として、身体鍛錬を重視した学校行事が紹介されました。その象徴となるのが、「桜島一周遠行」です。中1から高2までを対象に行われるこのイベントでは、朝8時から順次、学年別に出発し、徒歩またはランニングで桜島を1周(35キロ)します。このほか、出身地別に紅白に分かれて競う体育祭、開聞岳や霧島連山の名峰などに挑む登山も行われ、心身共にタフなラ・サール生を育てています。

 遠方からの生徒を受け入れる学生寮は、自習室・食堂・洗濯場・病室などを備えた鉄筋コンクリート造りの4階建てです。中学生は3学年混合の8人部屋で暮らしますが、これは明治維新の志士を生んだ薩摩藩の「郷中教育」の考え方を取り入れたものです。年の近い者同士が縦割りの集団を作って生活することで、切磋琢磨しながら協調性やコミュニケーション力を高めることが狙いです。

 また、寮では毎日3時間の「義務自習」の時間が設けられ、携帯電話やゲーム機の持ち込みは禁止されています。高校からは個室に移りますが、学校近辺での下宿生活も可能です。寮生は関東地方出身者も多く、東京都の出身者は鹿児島、福岡に次いで3番目に多いそうです。谷口先生は「仲間と思い出深い青春を過ごす一方、親元を離れることで自立心が芽生え、ご両親への感謝も深まります」と、寮生活のメリットを付け加えました。

 2022年の中学入試は1月22日に本校会場で実施されます。外部会場を設けない理由について谷口先生は、「自宅からの距離を把握したうえで入学を検討していただきたいからです」と説明しました。

イメージ写真 桜島を望む広大なキャンパスは、鹿児島空港からバスで約50分。部活動も盛んで、中学生は9割以上、高校生は約8割が参加しています

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