受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

鎌倉学園中学校

2021年10月14日(木)

放課後の〝触れ合い〟を重視
温かい校風の男子進学校

 鎌倉五山筆頭の建長寺に隣接する鎌倉学園中学校・高等学校は、古都鎌倉の豊かな緑に囲まれた、温かい校風の男子進学校です。「人として身につけなければならない社会の正しい道理を知り、心清くして悪を恥じ、不正を行わない」という「礼義廉恥」を校訓として、「知・徳・体」一体の教育を実践しています。

 説明会の冒頭、校長の竹内博之先生がキーワードを挙げながら学園の特徴を紹介しました。一つ目は「ほどほどの宗教教育」です。宗派の子弟教育を目的とし、建長寺が1885年に設立した「宗学林」を前身とする同校ですが、日々の活動や授業に仏教を取り入れたものはほとんどありません。竹内先生は「年に3〜4回、建長寺で坐禅を組み、自分自身を見つめ直す時間と空間を与えています」と述べました。

 二つ目は「真の文武両道」です。「心身共に成長が著しい大切な中高6年間に、学習だけではなく、今しかできないことに果敢に挑戦し、何か一つ他人に負けない得意なものをつくりあげよう」という思いから、創立以来、クラブ活動と課外活動を奨励しています。

 そして三つ目が「放課後元気な学校」です。生徒たちは授業が終わると、完全下校時刻の17時30分まで元気いっぱいに活動しています。竹内先生は「教員たちは、この放課後の触れ合いが本当の意味での生徒の『生きる力』を育てると考え、補講やクラブ活動などを通して生徒と真剣に向き合うことを大切にしています」と結びました。

「真の文武両道」をめざし
仲間と切磋琢磨できる環境

 続いて、入試対策部長の林栄先生が各クラブの実績と「文武両道」の具体的な取り組みを紹介しました。高校の硬式野球部をはじめとする運動部のほか、全国大会への出場経験を持つ弁論部など、文化系の団体の活躍にも注目が集まっています。ESSは鎌倉という立地を生かし、外国人観光客に英語で観光案内をするなどの活動を通して、実践的な英語表現力を身につけているそうです。

 体育系では、硬式テニス部、ハンドボール部、アメリカンフットボール部(高校)も、さまざまな大会で優秀な成績を収めています。林先生は「生徒たちは忙しい時間をやりくりしながら、勉強やクラブ活動に励み、仲間と切磋琢磨して、最後の大会までがんばり抜いた結果、国公立大学や難関私立大学への合格を果たしています。一般入試で早稲田大学や慶應義塾大学に進学し、早慶戦出場をめざしている野球部OBが多数いることも、真の文武両道が実践されている証しです」と強調しました。

 カリキュラムについては、中学では「学習習慣の確立」と「基礎学力の定着」に重点を置き、主要教科の時間を十分に確保したうえで先取り授業を実施しています。中3の数学は「基礎」「標準」「発展」の3段階に分けて習熟度別授業を行い、さらに高1では英語と国語も習熟度別授業となります。高2からは希望進路別のコースに分かれ、全体的な学力の底上げを図るとともに、難関大学への合格をめざします。

 一方で、グローバル教育にも力を注いでおり、生徒の見聞を広めるための多彩な研修が行われています。中3から高2の希望者を対象とする研修旅行の行き先は、ベトナム、アメリカ(ボストン)、ヨーロッパから選べます。英語力をさらに磨くプログラムとして、オーストラリア英語研修(高1)のほか、ディスカッションを通してリーダーシップを学ぶ国内英語研修(中3・高1)も実施されています。

 最後に、2022年度の入試について説明がありました。入試当日、新型コロナウイルス感染症に罹患または濃厚接触者となり欠席した場合は、神奈川県私立中学高等学校協会が2月21日午前に実施する「神奈川私学共通追試」を受験できるそうです。

イメージ写真 2021年に創立100周年を迎えた鎌倉学園。2017年に校舎の改修工事を終え、これまで以上に明るく充実した学習環境が整いました

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