受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

六甲学院中学校

2021年8月31日(火)

キリスト教精神の下で育む
「他者とともに生きる人」

 カトリック修道会のイエズス会によって、1937年に創設された六甲学院中学校・高等学校。歴史ある中高一貫男子校のありのままの姿を見てほしいと、この日の説明会はテレビ番組で放送された動画の上映から始まりました。生徒の明るい表情やコメントが次々に映し出されましたが、体育祭や部活動などの様子から伝わってくるのは、一人ひとりの充実した学校生活の様子。「いろいろな生徒がいますが、全員が自分の居場所を見つけて、楽しく過ごしています」と広報担当の四宮豊先生は説明しました。

 同校の教育の根幹にあるのは、イエズス会の精神「Man for Others, with Others(他者のために、他者とともに生きる)」。より良い社会の実現に貢献できる人を育てるため、社会奉仕活動や募金活動にも積極的に取り組んでいます。

 校内での活動も特徴的です。その一つがトイレを掃除する「便番」。上半身裸で、短パン1枚、素手とはだしでトイレを掃除する、同校の名物です(現在はコロナ対策のため着衣で、ゴム手袋など万全の衛生管理をしたうえで行っています)。訓育活動の一環でもある「便番」は、上級生が下級生を指導するのが習わしで、教わる下級生はもちろん、教える側の上級生も責任感や自主性を身につけて成長していきます。

 こうした学校生活の様子が日々発信される公式Twitter「くま先輩の日誌」の紹介もありました。これは、同校オリジナルのキャラクター「くま先輩」が生徒の日常をレポートする楽しい内容で、この日もマスク姿のくま先輩が四宮先生とともに登場。学校の魅力に触れられる手軽なツールとしてPRしました。

指導員を中1クラスに配置
伝統の取り組みで成長を果たす

 一方、中1生のクラスに1名ずつ配置される「指導員」も六甲学院の伝統です。指導員は人物・学力ともに優れた高2生のなかから選ばれ、入学式から1学期終了まで毎日、朝礼前・昼休み・放課後を担当クラスの生徒と一緒に過ごします。あいさつや礼儀といった生活上のマナーから、学習のアドバイス、悩み相談まで、入学直後の不安な時期を身近なお兄さんのようにサポート。「弟としてかわいがられた経験を上級生になって後輩に返していく仕組みで、指導員は教員にはできない働きをしてくれます」と四宮先生。中1生が指導員から学ぶだけでなく、指導員の生徒も、教えることで多くを学び、成長すると言い、「六甲学院は、生徒が生徒を育てる学校です」と強調しました。

 学習面についても詳しい説明がありました。教室にはプロジェクターが設置され、生徒全員がiPadを所持。昨年の休校中はオンライン授業をスムーズに行いましたが、今後も必要に応じてオンラインに切り替える環境を整えています。また、すべての教科において質の高い授業を実践するとともに、フォロー体制を確立。「つまずいても、呼び出し、補習、追試としつこく面倒を見ます」。高校では大学入試対策の補習を充実させています。今春の合格実績も堅調で、難関大学へ多くの合格者を出しました。

 最後に四宮先生は、担当である国語の入試問題に触れ、「本校の問題文は長くて記述が多いです。出題の意図は、たくさんの情報のなかから必要なものを選び、自分のことばで説明する力を見たいから。答えは必ず問題文のなかにあるので、あきらめずに最後まで挑んでください」と受験生にアドバイスを送りました。

イメージ写真

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