受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

青稜中学校

2021年10月13日(水)

「3C」に基づく深い学びを追求し、変化を恐れず社会貢献ができる人材を育成

 青稜中学校・高等学校の前身は1938年創立の青蘭商業女学校です。戦後に青蘭学院中学校・高等学校となってからも長く女子校でしたが、1995年に共学化し、現在の校名となりました。「社会に役立つ人間の育成」という建学の精神の下、きめの細かい学習指導に力を注ぐ同校は、近年、国公立大学や難関私立大学への合格実績を着実に伸ばしています。

 オンライン説明会の冒頭、募集広報部長の伊東充先生は行動目標「3C」(CHALLENGE=挑戦、CHANGE=変化、CONTRIBUTION=社会貢献)に触れ、「何事にもチャレンジし、変化を恐れず社会貢献ができる人材を育てたいという思いを込めています。中高の6年間をかけて、自分の個性を理解し、それを磨いていく、トライ&エラーの場になるような学校をつくっていきたいと考えています」と語りました。

 同校ではこの「3C」に基づき、教育内容をアップデートさせています。週6日制で平日の授業は1コマ45分×7コマとし、カリキュラムを編成しています。アクティブ・ラーニングを積極的に取り入れるなどして、学びを深めているのが特徴です。中2・3を対象とした探究型の「ゼミナール授業」では、生徒は学年に関係なく、14種類の講座から興味のあるテーマのものを選び、少人数で学んでいきます。中学では週1コマの「読書の時間」を設け、読書量を増やすと同時に、自分の考えをまとめたり、文章で表現したりする力を高めていきます。書評をプレゼンテーションする「ビブリオバトル」も開催されます。

 早期に学習習慣を身につけるための取り組みとしては、「学びの衝動」を引き出す自学自習システム「Sラボ」が紹介されました。普通、学校で学んだことは家に帰ってから、独りで復習します。しかし、これでは、うっかり忘れてしまったり、娯楽に気を取られて集中できなかったりして、長続きしません。そこで、同校では放課後の時間を活用して「その日に学んだことをその日のうちに振り返る」ことができるよう、学校内の自習室で学びを完結させる「Sラボ」という仕組みをスタートさせました。自習室には大学生チューターが常駐し、放課後の学習をサポートします。高校生は夜9時まで利用でき、大学受験を控えた生徒が自習に励んでいるそうです。また、学習の予定や状況を記録する「自己管理の手帳」を利用しながら、3年間で自分の学習スタイルが確立できるよう指導しています。そのほか指名制の基礎講習があり、長期休暇中にもさまざまな講習が開講されるとのことです。

 高校から約180名が入学してくるため、中学からの一貫生約180名とは1対1の割合になります。高校からの入学生と混合クラスになるのは、文系と理系に分かれる高2からですが、伊東先生によると、「レベルの高い生徒が加わることで、緊張感を持って学習できるようになる」そうです。高3では希望進路別の選択授業が多くなるので、生徒は十分な演習を行ったうえで大学受験に臨むことができます。

 続いて、豊かな経験を通して豊かな心を育む「経験学習」にも触れました。同校では「全力部活」を合言葉にクラブ活動も盛んで、加入率は100%を超えています。伊東先生は「中高時代に縦のつながりを持つことは、生徒にとってすばらしい財産となります。上級生をロールモデルとして自分の将来像をイメージできるからです」と強調しました。また、牧場・農場体験などを行う自然教室は、社会生活や集団行動を学ぶ機会になっています。修学旅行では、中3では広島・京都を訪れます。高2では沖縄または、ポーランドにあるアウシュビッツ強制収容所とオーストリアを訪問し、いずれのコースでも歴史と文化に触れ、平和について考えを深めます。

 最後に、伊東先生は「本校は生徒の希望にとことん寄り添い、主体性を大切にする学校です。広い学校ではありませんが、その分、生徒と教員の距離がとても近く、1対1で向き合うことができます。安心して相談できる大人、そして6年間を共に過ごす仲間と触れ合うなかで、自己肯定感を高めてほしいと思います」とメッセージを送りました。

イメージ写真 東急大井町線「下神明」駅徒歩1分と通学に便利な立地も魅力です。部活動では、敷地内にあるグラウンドのほか、近隣の運動公園やスポーツ施設も利用できます

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