受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

秀光中学校

2021年11月17日(水)

国際バカロレアの学習プログラムで“グローバルシティズン”の資質を育てる

 2021年3月31日をもって秀光中等教育学校が閉校し、2021年4月に秀光中学校が開校しました。組織の改編に伴い、これまでの6年完全一貫の中等教育学校から、秀光中学校と仙台育英学園高等学校で学ぶ併設型中高一貫教育に変わりました。

 2021年度以降の入学生は、秀光中学校1年生から仙台育英学園高等学校1年生までの4年間で国際バカロレア(IB)の中等教育カリキュラム「MYP(Middle Years Programme/11~16歳対象)」に基づいた教育を行います。高2以降、秀光コースでは、それぞれが希望する進路に向けて三つのクラスを設置します。医歯薬系大学をめざす「Medical Academic Programme(MAP)」は選抜制で、小論文対策を含む「医歯薬系大学受験対策講習」、高大・医療機関連携講座「メディカル・コ・ラボ」などが開講されます。

 一方、国内・海外大学をめざす「Dual Language Diploma Programme(DLDP)」と、海外大学をめざす、選抜制の「English Language Diploma Programme(ELDP)」では、MYPに続く「DP(Diploma Programme/16~19歳対象)」が実施されます。ここでは、文系・理系の選択も可能です。DPの所定のカリキュラムを2年間履修し、世界共通の最終試験に合格すると、国際的に認められている大学入学資格(国際バカロレア資格)が得られます。

 この日のオンライン説明会では、冒頭で教頭の佐藤雄一先生が教育内容について説明しました。同校は仙台育英学園の建学の精神「至誠・質実剛健・自治進取」を基盤に、IBの理念を教育に取り入れています。「誠実で自信を持ち、グローバルな視点で意見を発信できる人であること」「学びに対して責任をもつこと」「地域社会と国際社会における諸問題の解決に革新的態度で取り組むこと」という3Be(三つの態度)を目標に掲げて、国際バカロレアの多彩な学習プログラムを実践し、グローバルな視点を持って課題に対処する能力を育てようとしています。

 教育の柱となるのが、「Language, Music & Science」の3素養です。「Language(語学)」では複数のネイティブ教員が授業を担当します。数学・美術・技術・音楽を英語で学ぶイマージョン授業やオンライン英会話なども行い、生きた英語を学びます。二つ目の「Music(音楽)」では、管楽器の演奏体験や演奏発表会などを通して、豊かな感性と社会性を育みます。そして、「Science(科学)」では、仙台市科学館や仙台市天文台を訪問する「秀光サイエンスチャレンジ」や、東北大学の全面協力による理科実験講座「サイエンス・コ・ラボ」を開講しています。ここでは大学レベルの専門的な実験も行われ、生徒の視野を広げています。

 探究学習にも力を注いでおり、中1・2が2学年合同で行う宿泊研修「グリーンスクール」では、農業体験や企業での体験学習などに取り組みます。中1の「スノースクール」では、スキーや冬山の自然探索などを行います。このほか、海外研修として、海外のIB校で学ぶグローバルリーダーシップ研修(中3対象)もあります。現地の学生たちと英語でコミュニケーションをとりながら学習や奉仕活動に取り組み、グローバルシティズンに必要な知性・感性・国際性を身につけます。

 卒業生のIBDP取得率は100%を誇り、国公立大学や難関私立大学で増加しているIB入試にも十分対応できる教育内容となっているそうです。佐藤先生は「生徒が伸び伸びと学べる環境を整えています。これからの社会で自分らしく活躍し、海外でも通用する力を育成します」と結びました。

 2022年度の入試は、1月6日の午前と午後、22日午前の3回。すべて本校会場で実施されます。また、帰国生対象の通年型選考「SIRA入試」をオンラインで実施します。詳細は学校ホームページでご確認ください。

イメージ写真 宮城野キャンパスはJR仙石線「宮城野原」駅の目の前。寮やクラブ活動の施設がある多賀城キャンパスまでを無料で走る直通バス「ハッピーライン」も運行されています

www.sendaiikuei.ed.jp/shukoh/ 別ウィンドウが開きます。

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