受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

栄東中学校【東大クラス説明会】

2021年10月18日(月)

身につけた基礎・基本をALで活用
理解を深め、思考力を高める

 難関国公立大学や医歯薬系学部に毎年多くの合格者を輩出している栄東中学・高等学校。1月に実施される中学入試では例年、首都圏の広いエリアから1万人を超える志望者が集まります。

 そんな同校の特徴は、「東大クラス」「難関大クラス」の2コースがあることと、各教科の授業や総合的な学習の時間などにアクティブ・ラーニング(AL)を積極的に取り入れていることです。この日の説明会では、「東大クラス」での6年一貫教育がクローズアップされました。中学入試の成績によって分かれる二つのコースは、学びの「深さ」に違いがあり、進度が速い東大クラスでは、AL型の授業をより多く取り入れています。課題研究やグループワーク、ディスカッション、プレゼンテーションなどの機会を数多く設け、生徒たちがみずから学ぶ姿勢を育てるとともに、人間力の向上を図るのが狙いです。

 説明会の冒頭で、校長の田中淳子先生は、テレビ番組「東大王クイズ甲子園」で日本一に輝いたクイズ研究部、国際地学オリンピックの世界大会で銀賞を受賞した高2生、最年少(15歳)で行政書士試験に合格した中3生など、生徒たちの活躍を紹介。「近年では、東京・神奈川の難関校を辞退して、本校に進学してくる生徒も増えましたが、そのような生徒はみんな、自分のやりたいことが明確で、学習はもちろん、クラブ活動や極めたい分野に打ち込み、すばらしい成果を残しています」と語りました。

 続けて、教育については、ALを中心に説明がありました。同校では、基礎・基本をしっかりと身につけたうえで、学んだ知識を応用するALを実践し、思考力を高めています。また、ALは授業だけではなく、校外活動・キャリア教育・行事・クラブ活動など、学校生活のあらゆる場面に取り入れられています。

 たとえば、日本の伝統文化を学ぶ中2の「京都AL」では、グループ研究で事前に知識を身につけたうえで京都を訪れ、実物に触れることで理解を深めます。その研究結果は、中3の「オーストラリアAL」で現地の協定校を訪れた際、英語で発表します。そのほか、卒業生や保護者から自身の職業について話を聞く「ジョブ・コンテンツ」や、それに基づいて「20年後の履歴書」を作成する「キャリアAL」などにも取り組みます。

フォニックスから徹底的に学習
会話型のALで実践力を高める

 次に、各教科のALの実践例として、田中先生自身が指導する中1の英語の授業が映像で紹介されました。田中先生は「入学後、フォニックスで発音とつづり字の関係から徹底的に学ぶので、英語は中学校からの授業だけで十分です。小学校では、読解力と思考力を養うために、国語と算数の学習にしっかりと取り組んでください」と話しました。

 英語科では、入学後の半年間で基礎をマスターし、中3で大学入学共通テストの問題が解けるレベルにまで引き上げることを目標にしているため、中1から基礎学習をしっかりと行います。そして、基礎が固まったところで会話型のALが主体の授業に移行し、実践の場で通用する英語コミュニケーション力を高めていきます。ネイティブの先生方の問い掛けに、生徒たちが臆せず英語で答え、次々と意見が飛び出す活発な授業の様子が、その成果を示していました。

 2022年度入試も前年度と同様、万全の新型コロナウイルス感染症対策をとって実施されます。例年6000人規模となるA日程入試は、1月10日と11日に日程を分けたうえで、三つの会場を使用します。また、本校会場においては、集合時刻も9時と10時に分ける予定です。

イメージ写真 最寄り駅のJR「東大宮」駅に湘南新宿ライナーの快速が停車するようになり、通学がますます便利になりました。校内には多彩なスポーツ施設がそろっています

www.sakaehigashi.ed.jp/ 別ウィンドウが開きます。

ページトップ このページTopへ