受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

関東学院中学校

2021年10月19日(火)

"Olive STREAM"を柱に
先進的なカリキュラムで学ぶ

 関東学院中学校高等学校は横浜バプテスト神学校を源流とする、1919年設立のプロテスタント系の中高一貫校です。キリスト教の精神に基づく校訓「人になれ 奉仕せよ」を継承しながら先進的なカリキュラムで学び、共生社会に貢献できるサーバント・リーダーの育成をめざしています。

 説明会の冒頭、4月に校長に就任した森田祐二先生は、「クリスチャンスクールとしての長い歴史を誇る本校は、新しい取り組みも積極的に導入しています。日々の学習やクラブ活動などに打ち込み、充実した学校生活を送るなかで感謝の心を持ち、周囲を気に掛ける“他者愛”の大切さを学んでほしいと願っています」と語りました。

 続いて、入試広報委員の山本雄也先生が登壇し、同校が掲げている"Olive STREAM"という教育ビジョンを中心に、学習指導について説明しました。オリーブは聖書に登場する平和の象徴であり、校章のモチーフにも使われています。同校では、STEM(Science,Technology,Engineering,Mathematics)教育のうち"Engineering"を"English"に置き換え、さらに芸術・教養(Art, liberal Arts)と宗教(Religion)を加えて"Olive STREAM"とし、それらを柱とした教育を実践しています。

 また、「2期制・週6日制・50分授業」をとって年間35週の授業数を確保し、先取り教育は最大でも半年分にとどめて、基礎学力を徹底的に身につけさせます。さらに、演習や副教材による学習、ペアワークなども取り入れ、より深い学びへとつなげていきます。

 一方、中2〜高1では成績上位者を集めた「ベストクラス」を各学年に1クラス設置し、ほかのクラスは学力が均等になるように編成されます。高1までは毎年クラス替えがあり、成績次第で「ベストクラス」への移動も可能です。高2以降はクラス替えを行わず、文系・理系それぞれに1クラスずつ「難関大学受験クラス」を設けて本格的な受験指導を行います。

実践を重視した多彩な英語教育
理科や探究学習にも注力

 英語教育については、多彩な形式の授業で4技能の向上を図っているのが特徴です。通常の授業では、レスポンススピードを高めるために、「速く・正確に・たくさん」練習し、文法力・語彙力を鍛えます。また、週1回の英会話では、グループでプロジェクトに取り組むなどして表現力を磨いていきます。さらに、少人数で週2回行われる「ベルリッツ・メソッド®」では、完全に英語だけの環境のなかで、状況に応じたコミュニケーション力を身につけ、異文化への理解も深めます。

 ICTの活用も進んでおり、各教室には電子黒板やWi-Fi環境が整備されています。高1全員が対象のオンライン英会話(その他の学年は希望制)や、英検®の2次試験対策なども行っています。

 施設・設備も充実しています。たとえば、中学校新館には、電子顕微鏡、電子黒板などを備えた五つの理科実験室があり、実験・観察を中心とした学びを通して思考力を育てています。高2の生物では、関東学院大学の研究室と連携し、生徒が興味を持ったテーマに沿って「研究→実験→分析・検証→考察→発表」というサイクルで探究学習にも取り組みます。

 卒業後の進路については、近年、医学部医学科をめざす生徒が増加しており、今春も国公立大学に2名、私立大学に8名が合格しました。また、同校には国内外の大学約140校から200名分以上の学校推薦型選抜の指定校枠があり、進路の選択肢が広いことも魅力です。

 2022年度入試については、出題内容はこれまでどおりですが、例年2月6日午前に実施されていた二期入試が5日午前に変更となります。

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

イメージ写真 幼稚園から大学までを擁する関東学院。横浜・三春台の広いキャンパスにある中学校新館には、電子顕微鏡、電子黒板などを備えた五つの理科実験室があります

www.kantogakuin.ed.jp/ 別ウィンドウが開きます。

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