受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

西大和学園中学校

2021年10月24日(日)【会場参加型2】

生徒の学力を最大限に引き出す
きめ細かいカリキュラム

 奈良県河合町の緑豊かなエリアに立地する西大和学園中学校・高等学校は、関西屈指の進学校として知られており、2021年春の東京大学への合格者数は76名に上ります。京都大学にも63名、国公立大学医学部医学科には、防衛医科大学校を含め74名の合格者を輩出しています。

 この日の説明会で、学園長の岡田清弘先生は、合格実績を伸ばしている理由の一つとして、「強いられているのではなく、自主的に学ぶ生徒が多い」ことを挙げました。もちろん、最初からそうした生徒ばかりではありません。同校では、生徒に対して、早い段階から自主性を高めるさまざまな工夫をしているのです。

 その一つが、中学校で展開しているスーパーサイエンスジュニア(SSJ)と称する体験学習です。これは、動物園・水族館・放送局・裁判所・大学病院などの各企業や施設と連携して、多種多様な職業体験を行うもの。「中学生という多感な時期に、書物では得られない、さまざまな経験をすることで、仕事や学問の楽しさを知り、学びのモチベーションが高まるのです」と、岡田先生はこのSSJの意義を説明しました。

 世界を舞台に活躍するグローバルリーダーの育成を目的とした、アクションイノベーションプログラム(AIP)も、生徒たちの学ぶ意欲を刺激しています。これは、海外探究プログラムなどを通して、国際人としての素養を身につけるとともに、各業界で活躍する「トップランナー」から話を聴くというもの。将来の進路や夢について考えるきっかけとなっています。

 もちろん、きめ細かい学習サポートも、高い進学実績を実現する大きな要因です。同校では、教員によるさまざまな補習に加えて、さらに学びたいと考える生徒のために、外部の大学受験予備校と連携した特別講座を放課後に実施しています。対象は中2から高1の生徒。岡田先生は「さまざまな講座を用意しており、学習意欲の高い生徒が大勢集まって、切磋琢磨しています」と話します。

 また、予備校とは別に、個別指導塾とも連携し、学習が遅れている生徒のために、18時20分から20時30分まで、塾から派遣された講師から学校でマンツーマンの指導を受けることができるようにもしています。

 このように「進路指導と進学指導の両方をしっかり行う」をモットーに、深い学びを追究するのが同校の特徴です。

入試で最も難しい科目は理科
教科書の内容をしっかり押さえる

 説明会の後半は、生徒募集部長の藤岡正悟先生が、入試のポイントを説明しました。同校の入試問題は、受験者平均点は満点の65%、合否のボーダーラインは65~70%になるように作られています。

 入試科目(算数・国語・理科・社会)のうち、最も難度が高いのは理科だと藤岡先生は言います。「物理・化学・生物・地学の4分野から大問を1題ずつ出題しますが、このなかでも物理は特に難問。その意味では、ほかの3分野で点数を落とさないようにすることが大切です。いずれの分野も教科書にない知識は問わないため、小学校で学ぶ内容をきちんと把握しておきましょう。また、実験や観察が問題のテーマになることも多いので、理科を身近なものとしてとらえ、興味を持って学んでください」(藤岡先生)

 教室での説明が終わった後は、いくつかの班に分かれて、在校生と一緒に校内を見学。約5000冊の洋書がそろう図書館、思い切り運動のできる広大なグラウンドなどを巡り、同校の学びやとしての魅力に触れました。

イメージ写真

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