受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

玉川学園中学部

2021年10月29日(金)

体験を重視したプログラムで
生徒一人ひとりの力を引き出す

 1929年に教育者の小原國芳が「ゆめの学校」として創立した玉川学園は、61万平方メートルもの緑豊かな敷地に、幼稚園から大学・大学院、研究施設までがそろう総合学園です。キャンパス全域を学びに活用し、一人ひとりの力を引き出す質の高い教育を実践しています。

 説明会の冒頭、中学部長の中西郭弘先生は「本校の〝玉川っ子〟たちが、深みと丸みのある大人へと成長するように、『触れて、感じて、表現する』ことは大切だと常に語りかけています。また、常に他者を尊重し、社会の一員としての自覚を持った立ち居振る舞いを意味する〝玉川しぐさ〟を心がけるよう、日ごろから指導しています」と語りました。

 同校の学びの根幹を支えるのが、「全人教育」「探究型学習」「国際教育」です。創立者が唱えた「全人教育」を実現するために、同校では「個性尊重」「自学自律」をはじめとする12の教育信条を掲げています。そのなかには、「自然の尊重」「師弟間の温情」など、知識の習得だけではなく、豊かな人間性の育成につながるものもあります。

 創立当初から「本物に触れる」ことを重視し、最新鋭のデジタルプラネタリウム「スターレックドーム」を併設する理科専門施設「サイテックセンター」、木工・金工・染織・陶芸などの高度な専門設備を有した芸術校舎「アートセンター」など、充実した施設が整っているのも魅力です。「マルチメディアリソースセンター」には図書館、マルチメディアシアター、映像・音楽制作スペース、ワークショップスペースなどが配置され、生徒たちの豊かな学びを後押ししています。

中1から取り組む探究型学習
継続的な研究が進路選択の一助に

 「探究型学習」については、生徒は教科学習のほかに、芸術・スポーツ・語学など幅広い分野からテーマを一つ決め、1年間かけて自発的に研究に取り組みます。中1・2では、自分の興味・関心に沿って調べたことをまとめる「自由研究」を行い、中3を対象とする総合的な学習の時間「学びの技」では、課題設定・情報収集・論文作成・プレゼンテーションなどのスキルを高めていきます。そして高1〜3では、より深い学びに基づいた課題研究に取り組み、その成果は玉川学園展(文化祭)をはじめとする学校行事、外部の大会やコンテストで発表します。研究テーマは1年ごとに変更できますが、継続的に研究を行い、将来の進路につなげることが奨励されているそうです。

 創立以来、力を注いでいる「国際教育」については、世界規模の私立学校連盟「ラウンドスクエア」のメンバー校(55か国220校以上)や海外提携校(8か国17校)との間で、留学生の派遣や受け入れを積極的に行っています。模擬国連や、海外で活躍する日本人を招いてのグローバルキャリア講座といった機会も、生徒たちに大いに刺激を与えているそうです。

 進路に関する説明もありました。4年制大学進学者の約3割が玉川大学に進学しています。残りの約7割は他大学に進学しますが、そのうちの約7割は総合型選抜や学校推薦型選抜で合格していることも、探究型学習や国際教育に力を入れている同校ならではの特徴です。

 2022年度は一般クラスの入試に変更があり、2月1日午後の第2回に「英語資格利用型入試」が新設されます。これは、英検®3級以上を得点化し、国語または算数の1科の得点と合算して判定するもので、2級以上は100点、準2級は85点、3級は70点が与えられます。

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

イメージ写真 多摩丘陵の豊かな緑に恵まれた61万㎡の広さを誇るキャンパス。生徒たちは四季の移ろいを感じながら、充実した毎日を過ごしています

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