受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

桐蔭学園中等教育学校

2022年5月24日(火)

多様な進路に対応できるよう
「見えない学力」を伸ばす

 桐蔭学園は、2014年の学園創立50周年を機に、「自ら考え、判断し、行動できる子どもたち」を教育ビジョンに掲げ、改革に取り組んでいます。2019年度より、それまで男子のみだった中等教育学校、中学校男子部、中学校女子部の3校を一つにして、男女共学の中等教育学校がスタートしました。

 この日の説明会では、今年4月に校長に就任した玉田裕之先生が登壇し、共学化によって活発になった校内の様子を伝えました。玉田先生は、学力を、水に浮かぶ氷山にたとえ、「知識・技能など、『見える学力』だけを鍛えても、氷山はバランスを崩し、沈んでしまいます。本校では、学びに向かう力や人間力などの『見えない学力』を伸ばし、思考力・判断力・表現力といった『見えにくい学力』も含めて、氷山全体を大きくしていきます」と述べ、「高校入試がない完全6年一貫教育の本校では、興味・関心を育てることができます。生徒たちには、多様な進路を選択し、多様な人生を歩んでほしいと思います」と語りました。

主体性を培う教育活動を推進
多彩なアフタースクールも魅力

 次に、4年生(高1)の担任で英語科の山本英門先生が、同校の教育内容について説明しました。その3本柱の一つ目の「アクティブラーニング型授業」では、まず各自が「個」で知識をつけ、仲間と「協働」しながら学習した後、再び「個」の学習に戻って振り返るというサイクルを繰り返して、学びを深めていきます。

 二つ目の「探究(未来への扉)」は、1年次から週1回行われる授業で、5年間かけて探究のスキルを身につけるものです。3年次には、模擬国連をベースにした「15歳のグローバルチャレンジ」を導入しています。1年間、3~4人のグループごとに、担当する国の大使になり切って、問題解決に取り組み、学年末の「みらとび発表会(模擬国連総会)」では、全員が英語でスピーチを行うというものです。山本先生は、「模擬国連を探究の授業に取り入れているのは、生徒たちが視野を広げ、大きく成長することを期待しているからです」と語りました。

 三つ目の「キャリア教育」については、自分の夢や考えを自分のことばで表現する1分間スピーチなどを、日常のホームルームでも実践しているとのことです。

 さらに、「アフタースクール」(放課後のさまざまな活動の総称)では、週3日以内(4年次以降は週4日以内)の部活動のほか、外国人教員や友人と英語で交流できる「グローバルラウンジ」や、基礎力を培う学習支援プログラムの利用も可能です。大学との連携企画もあり、さまざまな学びを体験することができます。

 最後に、入試対策・広報部の河原利行先生から2023年度入試の変更点について、説明がありました。来年度は、2科・4科入試のほかに、英検®3級以上程度の英語資格を有する受験生を対象とした「グローバル入試」、総合思考力問題と算数基礎で選考する「探究型(みらとび)入試」が実施されます。募集人数にも変更があり、各回とも男女同数での募集となります。

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

イメージ写真 里山の緑に囲まれた横浜市青葉区の広大なキャンパス。魅力的な施設を完備し、生徒たちは学習にスポーツにと充実した学校生活を送っています

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