受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

学習院中等科

2022年6月2日(木)

緑豊かな“目白の森”で、「ひろい視野」「たくましい創造力」「ゆたかな感受性」を育む

 教育方針に「ひろい視野」「たくましい創造力」「ゆたかな感受性」を掲げる学習院中等科・高等科は、華族学校として1877年に創立された伝統ある男子校です。その開業式は、明治天皇・皇后両陛下の親臨の下で行われるなど、皇室との縁が深いことでも知られています。

 この日、登壇した中等科・高等科科長の髙城彰吾先生は、「目白の森へようこそいらっしゃいました」というあいさつの後、緑豊かな校地について紹介しました。JR「目白」駅からすぐという東京の一等地ながら、かつては豊島区にある樹木の3分の1をこのキャンパスで占めていたそうです。このような恵まれた環境が用意できているのは、150年近くの歴史と、社会の第一線のリーダーとして活躍する卒業生の支援のおかげだと述べました。そして、「本校は、伝統的に自分でものごとを考えて、判断できる人間を育てようという考えで教育を行い、自由というものを非常に重んじております」と前置きしたうえで、「自慢は、何といっても在校生たち。そして教育と研究に非常に熱心な教員です」と強調しました。

 続いて、先生方が撮影・編集を担当したという、学校生活の様子を収めた、手作りの動画が上映され、授業や運動会など行事における生徒たちの様子を知ることができました。その後、教務課長の土屋良太先生より教育全般について説明がありました。それによると、2021年度中にすべてのホームルーム教室に電子黒板を設置。そして、今年4月の新入生より、入学時から1人1台ずつのパソコンを使って、日々の学びを深めているそうです。中等科では、各教科の教育内容を細分化して指導しているのも特徴です。たとえば、社会は地理・歴史・公民にそれぞれ分け、専門の教員が指導しています。また、どの教科においても「コミュニケーション能力の育成」をめざし、国語・英語ではスピーチ、プレゼンテーション、ディベートなどを積極的に取り入れています。そして、数学・英語では、中1より20名程度の少人数制授業を実施。数学は中3、英語は中1から習熟度別の分割授業を行うことで、生徒の理解度に合わせて学べるよう配慮しています。さらに、各クラスで英語の能力が特に秀でている5名程度の生徒については、中1・2で週に1時間取り出し授業を行い、さらにハイレベルな英語を学ぶ機会を設けています。中3では、学年全員を対象に、多読やリスニング能力を高める音読、映画や洋楽を用いた授業など10種類の授業から、生徒が自身の興味やニーズに合わせて選ぶ、英語の選択授業を行っています。

 国際教育にも注力しており、希望する生徒について、選考したうえで、春休みを利用したニュージーランドの中高一貫校での短期研修プログラムや、アメリカの協定校であるセント・ポール校との交換留学プログラムなどを実施しています。

 大学進学については、最近はおよそ半数の生徒が学習院大学へ、半数は他大学を受験しています。学習院大学へは高3の成績と9月と1月に行われる実力テストの結果が推薦基準となるとのこと。また、他大学への進学を希望する場合は、高3の11月末までに学習院大学への推薦を辞退するか否かを決める必要があるそうです。

 最後に、生徒課長・五十嵐達也先生が、生徒活動について紹介しました。中1での加入率は98%という高さの部活動のなかでも、地学部は100名を超える部員がいるとのこと。野球部・水泳部・ラグビー部などの体育系のクラブも、すべてキャンパス内での活動が可能となっています。

 「伸びしろが大きい子どもが多い」「目標に向かって邁進できる」「切り替えが早い」「隙間時間の使い方が上手」と、生徒たちの印象を紹介した五十嵐先生は、「学業とクラブ活動の両方に、一生懸命取り組みたいというお子さんにはお薦めの学校です」と結びました。

イメージ写真 クラブ活動の指導は、専門の教員や大学生・社会人OBが担当。生徒は日々の練習を通じて生涯の友と絆を深めます

www.gakushuin.ac.jp/bjh 別ウィンドウが開きます。

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