受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

日本大学第三中学校

2022年5月28日(土)

最先端の教育を実践し、日大をはじめ多様な進路の実現をサポート

 全国に26校ある日本大学の付属中高・中等教育学校のうち、中学のある学校(中等教育学校を含む)は16校です。そのうちの1校である日本大学第三中学校は1929年に日本大学付属赤坂中学校として創立され、1946年に日大とは経営が別になった特別付属校です。町田市の現校地に移転したのは1976年です。なお、日大には、特別付属校のほかに正付属校と準付属校がありますが、内部進学枠に差はなく、9割以上の生徒は被推薦権を得られます。同校からは日大への被推薦権を確保したうえで他大学をめざすこともでき、毎年、卒業生の6割ほどが国公立大学や日大以外の私立大学に進学しています。

 この日のオンライン説明会では、今年4月に校長に就任した樋山克也先生が登壇し、「社会に出たときに活躍できる生徒の育成」に重点を置いていることが伝えられました。樋山先生はこれからの時代に求められる能力として、「自分の頭で考え、判断する能力」「可能性を広げる幅広い能力」「情報を活用し、選択できる能力」の三つを挙げ、それらの力を伸ばすための取り組みについては、「本校は『豊かな人間性の育成』『幅広い能力の育成』『基礎学力の徹底的な習得』に重点を置いています。勉強はもちろん、学校行事・学級活動・部活動も大切にして、バランスの取れた人間性の向上に努めています」。また、ICT教育で重視しているコミュニケーション力については、「対面授業が基本ではありますが、端末も活用しています。正しくスピーディーに情報を共有することで、じっくり思考する時間、仲間と意見を交わし合う時間を確保しています」と話しました。

 次に、教頭の佐々木祐輔先生が教育内容と進路について紹介しました。佐々木先生は同校の最大の魅力として、緑豊かな環境を挙げました。キャンパスは15万㎡と広大で、校内にはWi-Fiと5Gアンテナが整備されています。また、冷暖房完備の総合体育館、野球場、25m×8コースの室内温水プール、カフェテリアスペースを設けた女子部室棟など、部活動をサポートする設備や食堂もあります。

 さて、同校が重視しているのが「基礎学力の徹底的な習得」です。佐々木先生は「本校では先取り学習はしません。中学の学習内容を定着させることが、後の高校、大学、社会での基礎になるからです」と話します。一方で成績優秀な生徒は希望制で中3から「選抜クラス」に進むこともできます。その後、高校で「普通クラス」と「特進クラス」に分かれる際も、選抜クラスの生徒は優先的に特進クラスに進み、京都大学や東京工業大学といった国公立大学や、早稲田大学や慶應義塾大学などの難関私立大学への進学実績も残しています。

 また、特進クラスからは毎年、日大の医学部医学科への進学者がいます。「医学科への推薦枠は日大付属校生約1万人のうち10人という狭き門です。そのなかで、本校は前年度も特進クラスの2名が被推薦権を獲得しました」と佐々木先生は話します。医学部を含め、日大には16学部87学科があります。関東に5校しかない獣医を養成する課程があるなど、医療系の学部が充実しているのも特徴です。佐々木先生は「文科系・理科系・医療系・芸術系のうち、どんな道を将来選ぶことになっても、対応できる大学であると自負しています」と話しました。

 最後に、入試での判定方法について説明がありました。「苦手科目を得意科目でカバーできる可能性がある『2科優先判定の4科合計点判定』を採用しています。複数回受験優遇制度があり、3回すべてを受けた受験生は最も良い点数で判定します。これは本校を第一志望とする受験生を応援する制度で、第3回の合格者のうち約3分の1は3回連続受験者です」と佐々木先生は話しました。

イメージ写真 JR・小田急線「町田」駅、「小田急多摩センター」「京王多摩センター」駅、JR「淵野辺」駅より路線バスの利用が可能。登下校時には3~4分間隔で運行されています

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