受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

東京純心女子中学校

2022年6月4日(土)

2023年、FYMプロジェクトが本格始動。自分のミッションを見つけ、充実した人生を送る

 東京純心女子中学校は、長崎市の教育修道会「純心聖母会」を母体とするカトリック校です。「聖母マリアのように神様にも人にも喜ばれる、清く、賢く、優しい女性を育てます」という建学の精神を掲げる同校は、「英語の純心」といわれ、実践的で水準の高い英語教育に定評があります。

 この日、オンラインで行われた説明会を担当したのは入試広報部の津村明佳先生です。説明会の冒頭、津村先生は、2023年度より大規模な学校改革を実施することを発表。なかでも同校が力を注ぐ、自分の使命(MISSION)を探す放課後活動「FYM(FIND YOUR MISSION)プロジェクト」について時間をかけて説明しました。

 このプロジェクトは体験学習により非認知能力を養う「FYMアクティビティ」と、効率的な学びにより学力アップを図る「FYMラーニング」から成り、その相乗効果によって生徒の興味や関心を引き出し、積極的・継続的な学習能力を獲得させることを目的としています。これを実行するには、学力の3要素とされる「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「主体性・多様性・協働性」をバランス良く磨き、豊富な知識と高い学力を蓄えることが必要です。そこで「FYMアクティビティ」では、大学受験のための学力養成講座や基礎学力の定着を図る講座を設けて「知識・技能」を、多様な体験を通して「思考力・判断力・表現力」「主体性・多様性・協働性」のスキルを鍛えていきます。後者には、科学実験や音楽体験といった大学連携プログラムをはじめ、野菜の栽培などを行う「労作」、ウクライナ人道支援募金やチャリティコンサートの企画・実施、オリジナルロケットの開発、ボランティア活動など、実に多彩な内容がそろっています。

 一方、「FYMラーニング」では、グローバル社会で役立つ英語力の獲得をめざし、独自の指導法で学習効率の向上を図ります。指導法の一つには、「読む・書く・聞く・話す」という英語4技能の習得に向けたトレーニング型指導があります。学習した表現をすぐに使うことで、頭の中に英語を英語のまま理解する「英語の回路」を構築して英語の処理スピードをアップし、ひいては速読力向上につなげています。

 そして、もう一つは個々の生徒の学力に合わせて学習を進める個別最適化学習システムによる指導法です。オンライン英会話(高校)や小テストのデジタル化、さまざまな多読用書籍をそろえた電子図書館「LibrariE(ライブラリエ)」など、デジタル教材を含むICTの積極的な採用が授業の復習や苦手分野の克服に有効にはたらき、反転授業による発展学習の充実、休校・自宅待機期間の学習保障も可能にしています。さらに、各自のペースで進めていくスタンプラリー方式の小テスト「単語・熟語マラソン」、中3~高3の生徒が参加して成績を競い合う実力テスト「英文法・英単語コンクール」など、生徒の「学びたい」という意欲を応援するシステムも整っています。

 成果として、2021年度、同校では中3生の15%が英検®2級を取得しました。準1級についても、高3生の10%以上、特進コースの生徒に限ると40%が取得し、その大半が中入生でした。中1から培ったスキルが貢献していることは明らかで、近年、入試に英検®などの外部試験を採用する大学が多いなか、このスコアを活用して難関大学に挑戦できることは利点です。

 最後に、2023年度入試について説明がありました。日程は変わりませんが、私立型2科・4科、または適性検査型のいずれかを選択することになります。2月5日に行われる「Sr.江角ヤス特待生入試」で特待生に選抜されると、中学3年間の授業料が免除されます。試験は私立4科型または適性検査となります。

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

イメージ写真 JR「八王子」駅、京王線「京王八王子」駅から急行バスで約13分。緑豊かな高台に広がるミッションスクールです

www.t-junshin.ac.jp/jhs/ 別ウィンドウが開きます。

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