受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

城北中学校

2022年6月4日(土)

「人間形成」を重視した環境の下、社会に必要とされる魅力ある人間を育てる

 城北中学校は、1941年に儒学者の深井鑑一郎と、その教え子である実業家・井上源之丞によって創設された男子進学校です。建学以来、「人間形成と大学進学」を教育目標に掲げ、「社会を支え、社会を導くリーダーとして活躍する人間」「社会を支え、人と人とを繋ぐことのできる人間」の育成をめざしています。

 説明会の冒頭で校長の小俣力先生は、教育目標のなかで最も重視している「人間形成」について、「社会に必要とされる魅力ある人間を育てるためには、日々の授業や課外活動で仲間と一緒に何かを企画し、実行することの大変さや、成果が挙がったときの喜び、失敗したときの悔しさなどを共有する『体験』が重要です。生徒一人ひとりが仲間とのさまざまな体験を通して、他人への思いやりや優しさを培い、成長できる場を提供することこそが、学校教育の最も大切な使命だと考えています」と話しました。

 続いて、広報企画部長の坂内浩之先生が登壇。「城北ブランド」「教育の特徴と学校生活」「さらなる飛躍へ」の三つのテーマで学校の概要を説明しました。

 一つ目の「城北ブランド」について、坂内先生は「満足度」「大学合格力」「教育の情熱」「主体性」という四つのキーワードを提示したうえで、卒業生アンケートの結果を紹介しました。「満足度」では、卒業生の85%が「満足」「ほぼ満足」と回答したとのことです。「大学合格力」では、画面に「513」という数字が表示されました。これは、同校の東京大学合格者の累計です。今春は、東京大学9名(うち現役6名)、一橋大学5名(同4名)、東京工業大学3名(同3名)、京都大学4名(同2名)、早稲田大学106名(同84名)、慶應義塾大学66名(同52名)という結果を残しました。また、医学部医学科にも57名(同26名)が合格したとのことです。

 「教育の情熱」では、授業以外の時間でも熱心に生徒たちに向き合う先生方の活動に触れました。質問対応や補習、添削、面談、受験前の面接指導といった勉強面だけではなく、クラブ活動でのアドバイスや指導を行うなかで、生徒と先生の信頼関係が育まれているそうです。最後に「主体性」については、生徒の姿勢が最も顕著な取り組みとして、体育祭をはじめとする学校行事を紹介。坂内先生は「文化祭やクラブ活動での予算管理なども生徒たちが主体となって運営しています」と説明しました。

 二つ目の「教育の特徴と学校生活」については、中高6年間を「基礎期」(中1・2)、「錬成期」(中3・高1)、「習熟期」(高2・3)の3期に分け、発達段階に応じて徐々にステップアップしながら教育活動を展開しています。「教育の特徴と学校生活」というテーマでは、生徒の一日の様子を動画で紹介しました。

 最後に、「さらなる飛躍へ」というテーマで、ICT教育とグローバル教育について説明がありました。7年前からICT教育を実践している同校では、プログラミングなどを通して、ていねいに物事を伝えることを学びます。グローバル教育では、3日間を英語のみで過ごす「イングリッシュ・シャワー」(中1~高1の希望者対象)、オーストラリア語学研修(中3・高1の希望者対象)など、多くの国際理解プログラムを実施。コロナ禍にあった2022年の1月から3月の間も、生徒の成長のためにターム留学を実施しました。

 最後に、サピックス出身の3人の在校生からのメッセージ動画が上映されました。「男子校はとても過ごしやすい」といった学校の魅力が語られ、受験生へは「苦手な教科は完璧に解けるまで繰り返し、得意教科はとことん伸ばしてください」「長時間、勉強ができる力を身につけることが大事です」「受験本番で緊張せず、リラックスして臨めるようにがんばってください」といったアドバイスが送られました。

イメージ写真 80周年記念事業として行われているグラウンドの人工芝化。完成後の2022年9月以降は、授業や部活動での利用の幅が大きく広がります

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