受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

芝浦工業大学柏中学校

2022年6月9日(木)

部活動なども重視して総合的な人間力を高め、みずから進んで学ぶ生徒を育成

 芝浦工業大学の併設校として、1980年に開校した芝浦工業大学柏高等学校。1999年には中学校を併設しました。建学の精神に「創造性の開発と個性の発揮」を掲げ、能動的な学びと探究型課題研究によって社会に貢献する人材を育成しています。

 説明会の冒頭、あいさつに立ったのは、この4月に校長に就任した中根正義先生です。長年、毎日新聞社に勤務し、そのうち12年間は中等教育・高等教育の担当記者だったそうです。中根先生は、同校が力を注いでいる探究活動に触れ、「本校では探究活動を通して生徒がみずから学び、みずから育つよう促しています。総合的な人間力を高めるために、部活動などの課外活動も大事にし、主体的に学べる生徒の育成をめざしています」と語りました。

 続いて、入試広報部長の中村圭先生が教育内容について説明しました。中学では、入試の上位合格者約40名で構成される「グローバル・サイエンス(GS)クラス」と、一般クラスに分かれます。GSクラスでは、一般クラスと授業の内容は変わりませんが、特別講座などに優先的に参加を促しています。また、高校からは、最難関国公立大をめざすGSクラスと、国公立大・難関私大をめざす「ジェネラルラーニング(GL)クラス」に分かれ、GSクラスについては、高2からグローバルコース(文系)とサイエンスコース(理系)に分かれます。一方、GLクラスは、高2から文系コースと理系コースに分かれた後、高3で国公立文系・私立難関文系・私立文系・国立理系・私立難関理系・私立理工系・私立薬農系といったコースに細分化されます。

 同校では「探究」「サイエンス」「グローバル」を教育の三本柱に据えています。「探究」は、生徒がみずから課題を設定し、研究を行います。たとえば、中1の5月に福島県南会津町高杖で実施するグリーンスクール(森林体験学習)において、現地で学んだり体験したりしたことを、国語や理科など各教科の授業でフィードバックし、環境新聞を作ったり、文化祭で発表したりしているそうです。また、中学2年次からは3~5人の中高生と1~3人のコーチでチームを結成し、「自分たちの興味のあるテーマでWeb作品を作って公開する」という「全国中学高校Webコンテスト」にも積極的に参加しています。

 一方、「サイエンス」では、創造性豊かな科学技術者の育成に向けて、文部科学省のスーパーサイエンスハイスクール(SSH)の指定校として理数系の研究・開発が実践されています。

 そして、「グローバル」では、2022年度より全国初の試みとして、学校全体でケンブリッジ英語検定を導入。授業でもケンブリッジ出版の教材を使用するほか、オンライン英会話などを通して「使える英語力」を身につけます。また、ニュージーランド海外語学研修(中3全員対象)、4か国への夏期ホームステイ短期留学(高1・2希望者対象)といった世界に目を向けるプログラムも豊富です。

 始業や終業を告げるチャイムのない同校では、生徒たちは伝達事項を連絡ボードやGoogle Classroomで確認し、スケジュールを管理します。生徒は1人1台のノートパソコンを活用し、能動的な学習と探究型課題研究にも取り組んでいます。

 大学合格実績を見ると、今年も東京大学への合格者が誕生。これで4年連続です。また、東京工業大学4名(うち現役3名)、一橋大学1名(同1名)、筑波大学7名(同6名)など難関の国公立大学にも多数の合格者を輩出しています。

イメージ写真 各教室にはウルトラワイドプロジェクターを設置。家庭科では、先生の手元を映して、裁縫の授業が行われていました

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