受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

佼成学園女子中学校

2022年6月6日(月)

人間教育を基盤としながら、きめ細かな英語教育と先進的なプログラムを実践

 京王線「千歳烏山」駅から徒歩5分の好立地にキャンパスを構える佼成学園女子中学校。学校法人佼成学園を設立母体とし、法華経精神に基づいた「国際社会で平和のために貢献できる人材の育成」を建学の精神に掲げています。

 この日のオンライン説明会は広報部長の楓淳一郎先生と、この4月に上智大学国際教養学部に進学した卒業生の2人が進行しました。まず楓先生は「本校は宗教法人立正佼成会を母体としていますが、宗教行事や宗教教育は行っておらず、信仰するご家庭は1学年数名程度です。本校が推進する人間教育やグローバル教育に、仏教の教えである平和貢献の考え方が根づいているとお考えください」と説明しました。

 続いて、同校が2020年度から進めている学校改革のうち、「中間テスト廃止」「チーム担任制」「複数の大学との教育連携」の三つについて詳しい紹介がありました。まず、「中間テスト廃止」の経緯について、楓先生は「新時代に求められる主体的な学びを重視している本校では、『探究型学習』の時間を確保するために中間テストを廃止しました」と話します。従来の暗記再現型学力は「単元テストによって細かく確認している」とのこと。「グループワークやプレゼンテーションなども盛んに行い、成績については従来型学力を60%、新しい学力を40%の割合で学期ごとに評価しています」と話します。

 「チーム担任制」については、固定担任制ではなく、複数クラスを複数の教員で横断的に担当しています。楓先生は「性別や年齢だけでなく、教科のバランスも考慮してチームを組み、進路や生活のことなど、気軽に相談できる環境を整えています」と話します。

 一方、「複数大学との教育連携」については、指定校推薦枠があるのはもちろん、施設利用や大学単位の取得など、新しい時代の高大連携学習を実現するため、上智大学、成城大学、東京都市大学の3大学と協定を結び、特別授業を行っています。

 また、同校が特に注力しているのが英語教育です。授業時間は公立中学校の2.5倍の週10コマを確保。中1では5段階に分けた習熟度別少人数授業を行うなど、ていねいな指導をしているのが特徴です。また、毎年6月と10月には中1から高3までの全学年で英検®の対策学習に取り組む「英検®まつり」を実施。楓先生は「2021年度には中学で1級1名、準1級6名、2級16名という実績を上げました」と話しました。卒業生も「みんなで励まし合いながらがんばると、学校全体で盛り上がります。勉強というよりも、楽しみながら対策できました」と振り返ります。また、近年では導入する学校も増えているイマージョン教育を20年ほど前から取り入れ、外国人教員が音楽と美術を英語で教えています。さらに、中3の3学期には全員参加のニュージーランド語学研修を行うなど、豊かな英語学習環境が整っています。

 次に、高校に設置されている四つのコースについて説明がありました。高校は、120名前後の高入生を加え約200名前後を6クラスで編成。グローバル教育を柱とする「国際コース(留学クラス、スーパーグローバルクラス)」、国公立大学・難関私立大学をめざす「特進コース」、部活動と勉強を両立できる「進学コース」に分かれています。なお、中学からの内部進学生は中3時に各コースの体験授業を受けたうえでコースを選択することになっているそうです。

 2023年度入試では、「S特待入試に4科を導入」「特待生の内容と得点率を変更」「複数回受験者を優遇」などの変更があります。楓先生は「詳しくは秋以降の募集要項をホームページでご確認ください」と説明しました。

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

イメージ写真 音楽と美術をネイティブ教員がすべて英語で行う「イマージョン授業」は、先進的な英語教育を進める同校の特長の一つ。画像は音楽の様子です

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