受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

巣鴨中学校

2022年6月5日(日)

共に成長する“朋”と出会い
小さな努力を積み重ねられる人に

 哲学者・遠藤隆吉博士によって1910年に創立された私塾「巣園学舎」を前身とする巣鴨中学校・高等学校。多くの卒業生が学界・実業界・政界・医学界など、さまざまな分野で活躍する、都内有数の男子伝統校です。この日の説明会では体験授業も同時に開催され、受付を済ませた保護者は講堂に、6年生は会場となる北校舎にそれぞれ入っていきました。

 学業だけではなく、芸術・体育・部活動・行事など、学校生活でのすべての活動を修練の場とする「硬教育」を実践する同校は、夜の山道の踏破に挑む5月の大菩薩峠越え強歩大会、千葉県館山で行う夏の巣園流水泳学校、1月の早朝寒稽古といった、心身を鍛える伝統行事の多さでも知られています。校長の堀内不二夫先生は、「中高の6年間は人生の土台を築く大切な時期です。土台となるのは、知性、体力、精神力、しっかりとした意志とそれを説明できる力ですが、それらは独りで鍛えることも可能です。しかし、学校でしか鍛えられないものがあり、それが“協働力”です。共に励む仲間がいるから、困難も乗り越えることができ、日ごろの小さな努力の積み重ねが大きな力になるのです。一生の“朋”と出会い、可能性を花開かせて巣立ってほしいと願います」と述べました。

選抜クラスをめざして数学の力を磨く
一流の専門家から学ぶ国際教育

 続いて、国際教育担当の岡田英雅先生が教育内容について説明しました。基礎力の定着を図るため、入学時は学力別のクラス編成を行いませんが、中3・高1では選抜クラスを1クラス設置します。この選抜クラスのメンバーは、主に数学の成績によって学期ごとに入れ替わるため、生徒たちは切磋琢磨して数学の力を伸ばしています。そして、高2・3では文系と理系に分かれます。高3では、週19コマの選択授業があり、希望する進路や能力に応じて自由に選ぶことが可能です。

 一方、近年で注目を集めているのが国際教育です。日本人教員と外国人教員のチームティーチングによる授業や、オンライン英会話で発信力を鍛えます。イギリスの名門パブリックスクールで約3週間学ぶ「イートン校サマースクール」(高1・2の希望者対象)では、イギリスの歴史と文化を学びます。

 そして、イートン校との太いパイプを生かして実現させたのが「巣鴨サマースクール(SSS)」です。これは、多様な経歴を持つ一流のイギリス人講師による体験型プログラムで、長野県にある校外施設で学びます。「グローバルエリートの考え方や立ち居振る舞いから受ける刺激が何よりの成果です」と岡田先生。2020年からは、SSSを発展させたオンライン講座「ダブル・ヒ―リックス」を開催し、各専門分野で活躍するイギリス人による講義、ディスカッション、プレゼンテーションなどに、同校を含む8校の生徒が学校の枠を超えて取り組みます。

 説明会終了後、保護者の方は体験授業が行われている教室へ。6年生が二つのグループに分かれ、理科と算数の授業を交互に受ける様子を見学しました。算数では、今春の算数選抜入試の問題に挑戦。理科も、入試で出題された水溶液の問題を、実験しながらみんなで解いていました。

イメージ写真 知的好奇心を刺激する「ダブル・ヒーリックス」。参加者は、芸術・言語・医療・免疫・歴史を専門とする5人のイギリス人講師とオンラインでセッションを行いました。その様子が動画に紹介されています

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