受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

立教池袋中学校

2022年6月14日(火)

キリスト教に基づく人間教育と、大学との連携教育で、自分らしく人生を歩める力を養う

 1874年に米国人宣教師ウィリアムズ主教によって創立された私塾を前身とする立教学院。歴史を感じさせる赤レンガ造りの校舎が立ち並ぶ池袋キャンパスの一角にある立教池袋中学校・高等学校では、「キリスト教に基づく人間教育」という建学の精神の下、中高大による一貫連携教育を実践しています。

 「テーマを持って真理を探究する力を育てる」「共に生きる力を育てる」を教育目標に定め、生き方にテーマのある主体的な人間の育成をめざす同校。校長の豊田由貴夫先生は、教育の特色を三つのポイントに絞って紹介しました。一つ目に挙げたのは、「キリスト教に基づく人間教育」です。「祈り」を学校生活の基本に据えている同校では、「礼拝」と「聖書」を週1コマずつ設置。節度と秩序、マナーを身につけさせると同時に、他者への思いやり、感謝する心を養います。二つ目は「大学までの一貫連携教育」です。高校受験・大学受験にとらわれることなく幅広い分野の知識に触れ、興味・関心を深めながら、個性を伸ばせる点こそが、大学付属校の強みです。生徒たちはやりたいことに打ち込む経験を積み重ね、「社会で生きる力」を育んでいきます。そして三つ目は「目の行き届く少人数教育」です。豊田先生によると「1学年の生徒数は約150名なので、教員はすべての生徒の顔と名前が一致しています」とのこと。生徒同士を競わせるのではなく、一人ひとりが興味・関心のあることを究め、個性を伸ばしていく教育を展開している点を強調し、「厳しさが増していく社会に対応するためには、幅広い知識と深い思考力が必要です。やりたいことにとことん打ち込める6年間を過ごすなかで、協調性を兼ね備えたリーダーシップを発揮できる力を養ってほしいのです」と締めくくりました。

 続いて、同校の学校説明会では恒例となっている在校生のスピーチです。今回は、中2と高2の在校生が登壇し、同校を志望した動機や、学校生活の様子について語りました。「授業の進度はそれほど速くありません。その分、じっくりと考えて、興味・関心を深めながら学べます」「入学して積極的に話しかけてくれたのは小学校からの内部進学生で、すぐに仲良くなれました」「生徒会による目安箱が設置されていて、生徒の意見や要望が導入されやすい環境です」など、生徒目線で伝えられる楽しい学校生活の様子に、会場から拍手が湧きました。

 教科教育の特色としては、「興味・関心を引き出す」ための豊富な選択講座が挙げられます。中1から週3コマ設けられている「選修教科」では、約20の講座を用意。教頭の原真也先生は「大きく分けて基礎と発展の2タイプの講座があり、自由に選べるため、自分の不得意分野を補うことも、得意分野をさらに伸ばすこともできます。テストも点数の評価もないため、モチベ―ションとなるのは『自分が何を学びたいか』という意志です」と説明しました。さらに、高2から2年間かけて取り組む卒業研究論文では、それぞれが興味のあるテーマを探究し、1万2000字以上の論文にまとめ、高3ではプレゼンテーションも行います。

 4技能をバランス良く伸ばす英語教育にも定評があります。コミュニケーションの授業では、スピーチ原稿の作成や発表の機会を多く取り入れ、英語での発信力を養成。「アメリカ聖公会」のネットワークによるアメリカ各地での青少年キャンプへの参加をはじめ、英国語学研修やギャップイヤー留学など、国際交流の機会も豊富に用意されています。

 大学と連携したプログラムも魅力です。立教大学の教授による特別授業のほか、夏休みには立教大生による中学生への英語と数学の特別補習も開講。さらに、高3の「立教大学特別聴講生制度」では、大学の講義を受講し、大学生と同基準の評価を得ることで、高校での修得単位となるだけではなく、立教大学の卒業単位としても認められます。

イメージ写真 JRほか複数路線が乗り入れる「池袋」駅から徒歩10分。歴史と伝統を感じさせる立教大学池袋キャンパスの一角に位置する校舎には、最新設備がそろい、部活動も盛んです

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