受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

品川翔英中学校

2022年7月5日(火)

予測困難な時代を生き抜くために、「学び続けるLEARNER」を育成

 1932年に創立、2020年に小野学園女子中学・高等学校から名称変更するとともに、共学校としてスタートした品川翔英中学校・高等学校。「自主・創造・貢献」を校訓に掲げ、「自主的に未来を切り拓く力」「新たな価値を創造する英知」「未来へ飛翔し貢献する心」を育てるための教育改革を進めています。

 オンラインで行われたこの日の説明会の冒頭、募集対策室長の三本正行先生が教育内容について話しました。2020年の共学化から3年目を迎えた同校では、将来の予測が困難な時代をたくましく生き抜くために、「学び続けるLEARNER」の育成を教育目標に掲げています。「学び続けるLEARNER」とは、「愉しむ力・主体性・自律性・協働性・批判的思考力・創造力・貢献力を身につけた人」を指し、これらの力を卒業までに身につけることをめざして、特色ある教育プログラムを展開しています。

 その一つが、「自己調整学習」です。これは「計画立案→実行→振り返り」のサイクルを繰り返すことで、学び続ける姿勢を育成するもの。たとえば、年5回行っていた定期テストを廃止し、授業後の確認テストと振り返りを2~3週間のサイクルで実施しています。これを繰り返すことで、生徒は自分自身に最適な勉強法を確立していきます。また、メンター制を採用しているのも大きな特徴です。メンターは生徒の学習に伴走し、生徒や保護者とコミュニケーションをとりながら学習相談や悩みごとに対応する役割を担うもので、メンターとなる教員を生徒自身が選べます。長期休暇中に行われる「メンターウィーク」では、メンターと生徒が事前に授業や模試の結果を分析し、学習計画を立てて、みずからの課題に合った無学年制の講座に取り組みます。さらに、同じメンターを持つ生徒が集まってホームルームを行う「メンタータイム」を設け、メンターやクラス外の生徒とのかかわりを密接にする機会を増やしています。三本先生は、「クラスのほかにもう一つ居場所をつくり、学校がより居心地のいい場所になる効果も狙っています」と話しました。

 さらに、独自のカリキュラム「LEARNER'S TIME プログラム」では、土曜日を含めた週6時間を使い、探究学習を中心とした授業で非認知スキルを習得します。内容は、探究学習やプログラミング、演劇手法を使ったドラマエデュケーションなど9種類のテーマに分かれており、楽しみながら学びを深めていくことができます。また高校では、一人ひとりの興味・関心や目標に合わせた進路の実現のために、自由に選択できるADVANCED SEMINARを導入。学び方講座や情報リテラシーを学ぶ「コア講座」、京都先端科学大学附属高等学校と連携して探究学習に取り組む「グローバルキャリア講座」、難関大学入試に対応した数学・英語・小論文などを学ぶ「大学受験講座」、PBL型授業やテーマ学習などを行う「ユニーク講座」の四つから、自分に必要な学びを自分でカスタマイズします。

 授業以外でも、学習をきめ細かくサポートしています。放課後はラーニングセンターが開放され、生徒は学習支援アプリを使って自学自習を進めるほか、英語・数学の指名補習も受けます。このようなさまざまな仕掛けを通して自己調整学習を深め、生徒が自分自身の学習に能動的・主体的に取り組む、「学び続けるLEARNER」を育成していきます。

 2023年度入試では、前年度と同様に「2科・4科型入試」「適性検査型入試」「ラーナーズ型入試」を実施する予定です。三本先生は、「LINE公式アカウントでは説明会の情報をいち早く公開しているので、ぜひ、ご登録ください」と話しました。

イメージ写真 東京都品川区にあるキャンパス。創立90周年記念事業として、建設中の新中央校舎は2023年4月から使用が開始される予定です

www.shinagawa-shouei.ac.jp/juniorhighschool/ 別ウィンドウが開きます。

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