受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

千葉日本大学第一中学校

2022年7月7日(木)

他大学進学も可能な「特別付属校」。活発な高大連携で医歯薬の学びを体験

 日本大学の特別付属校である千葉日本大学第一中学・高等学校は、東京・両国の日本大学第一高等学校の兄弟校として1968年に高校が、その2年後に中学校が創立されました。校訓は「真・健・和」。まっすぐな気持ちで真理を探求し、心身ともに壮健で、自分と他人の人格を尊重する「協働の精神」を備えた人材の育成をめざしています。

 オンラインで行われた今回の説明会は、広報部主任の加賀屋健先生による「三点固定」の話題から始まりました。「三点」とは、起床時刻・家庭学習時間・就寝時刻のこと。この三つの時刻・時間をしっかり決めて、正しい学習習慣を確立することで、教育目標である「精神的な自律による基本的生活習慣の確立」「自分の進路を実現する確かな学力の養成」「学校行事・部活動・生徒会活動などによる学校生活全体の活力の向上」をめざしていきます。

 続いて、加賀屋先生は、同校が力を入れている英語教育について紹介しました。同校では、英語の授業とは別に「英会話」の時間を週に1コマ設けています。そこではクラスを2分割し、片方のクラスではネイティブ教員による集団レッスンを、もう一方のクラスでは1人1台のiPadを使って、オンライン英会話の個人レッスンを実施。これを週ごとに交代しながら、アウトプットの力を磨きます。また、英検®などの各種検定試験にも積極的に挑戦しています。「中学卒業時に英検®3級に合格すること」を目標に掲げており、昨年度の中3の生徒の8割が、その目標を達成しました。さらに、その学年の3分の1の生徒は、準2級も取得しています。校内で行われる対策講座も充実しており、「習熟度の高い生徒であれば、中学生でも高校生に交じって上の級の対策講座を受講できます。一人ひとりの力に合わせた指導で、中学段階で高校レベルの英語力を身につけることも可能です」と、加賀屋先生は話します。

 理数系の科目の教育にも特色があります。数学では、中2から週に2回「数学演習」の時間を設け、さまざまな問題や解法に触れ、実戦を積んでいきます。また、5年前にリニューアルした新校舎内にある物理・化学・生物・中学理科室の四つのサイエンスルームを活用し、理科実験も頻繁に行われます。

 日本大学との連携も盛んです。中1では、隣接する日大理工学部で体験授業を受ける機会がある一方、高校では、希望者を対象に、医・歯・薬学部の夏期研究授業を用意しています。特に医学部のイベントは本格的で、医学部に4日間通い、教授による指導を受けた後、レポートをまとめ、スライドを作って学習内容を発表します。加賀屋先生は「なかなか骨のある内容ですが、医学部をめざす生徒にはとても貴重な体験です。こうした経験ができるのも、付属校ならではのメリットです」と話しました。

 2022年3月の卒業生は、6割が日本大学へ、4割が千葉大学や横浜国立大学などの国公立大学や、早慶上理などの難関私立大学を含む他大学に進学しました。日本大学への推薦制度を利用する場合、希望の学部に進めるかどうかは、高校3年間の成績と、在学中に4回行われる日大付属校共通の「基礎学力到達度テスト」の結果で決まります。今年は法学部に25名、薬学部に14名、歯学部に3名、松戸歯学部に4名が合格。国公立大学に限り、内部推薦の内定を保持したまま他大学に挑戦することもできるなど、柔軟な進路指導が魅力です。

 2023年度の中学入試は、12月1日に自己推薦型、1月21日に第1期、1月26日に第2期が行われます。昨年度からの変更点は、「いずれの試験でも面接を実施しない」ことです。加賀屋先生は「入試回を追うごとに難度が増す」「男女別の定員を設けない」といった注意事項を付け加えたうえで、「皆さんと一緒に勉強できるのを楽しみにしています」と述べ、説明会を締めくくりました。

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

イメージ写真 6月、中高分かれての体育祭を実施。各クラスで独自のTシャツを作成してクラスの団結力・連帯感を高め、チバニチの伝統を継承しました

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