受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

明治大学付属明治中学校

2022年7月14日(木)

基礎学力と英語力の養成を重視。付属校ならではの高大連携プログラムも充実

 明治大学付属明治高等学校・中学校は、1912年に旧制明治中学校として神田駿河台の明治大学構内に設立された、明治大学の直系付属校です。長く男子校として歩んできましたが、2008年にキャンパスを調布市に移すと同時に共学化し、2022年には創立110周年を迎えました。

 この日の学校説明会の冒頭、副校長の北村純先生が、学校概要と教育方針について説明しました。はじめに「質実剛健」「独立自治」という校訓に触れた北村先生は、「生徒たちには、『自分のことは自分でできるようになろう』と伝えています」と述べました。生徒たちは、6年間で徹底して基礎学力を身につけるとともに、あらゆる学校行事、班・部活動を通してみずから考え、自立して生きていく力を身につけていきます。北村先生は、「学校行事では、学年が上がるにつれて教員の指導の下ではなく、生徒たちが主体となってより良いものをつくり上げています」と、生徒の成長ぶりを語りました。

 続いて、教頭の鈴木正人先生からは、具体的な教育内容の説明がありました。基礎学力の徹底を重視する同校では、週6日制・34時間授業で主要教科をしっかりと学ぶカリキュラムが組まれています。発展学習を行う英語と数学に関しては、成績不振者を対象に週1回、7限目に補習講座を設定するなど、手厚い学習サポート体制を整えています。また、教員室前に設けられた質問スペースには丸テーブルが並び、生徒はいつでも先生に質問できます。鈴木先生は「授業前に、教員室前で先生が来るのを待っている生徒もいて、積極的に質問をしてきます。そんな風景が至るところにあり、生徒と教員の距離はとても近い学校です」と話しました。

 英語教育には特に重点を置き、週7コマの授業数を確保。少人数制・習熟度別によるていねいな指導を行っているのが特徴です。併設の明治高校への推薦基準は「英検®準2級1次試験合格以上」となっていますが、2021年度は全員がクリアし、94%は2次試験にも合格したそうです。英語でのアウトプットの場も豊富で、「スピーチコンテスト」(中3・高1)、「イングリッシュ・プレゼンテーションコンテスト」(高2・3)を開催。入賞者には海外語学研修のための奨学金が支給されます。

 付属校であることのメリットを生かした高大連携プログラムも充実しています。大学教員による週2コマの「高大連携講座」(高2)、明治大学の授業を受講し、修得した単位が明治大学入学後に卒業に必要な単位の一部として認定される「プレカレッジプログラム」(高3希望者対象)などを通して、生徒たちは「大学で何を学ぶか」を理解して進路選択につなげていきます。

 明治大学への進学については、高校3年間の定期試験で総点の60%以上の成績を収めたうえで、「英検®2級に合格」「TOEICスコア450点以上取得」という二つの条件を満たせば、被推薦権が与えられます。2022年春は、卒業生の92.6%がクリアして、最終的に87.6%が明治大学に進学しました。鈴木先生は「高校3年間で学習したすべての教科の成績が考慮されるので、日ごろから努力し続けることが大切です。安心の“エスカレーター”ではありません」と強調しました。 

 最後に、2023年度の中学入試について説明がありました。例年どおり、2月2日に第1回、2月3日に第2回が実施されます。第1回と第2回の両方を受験した場合、優遇措置として第2回で3点が加算されます。なお、出願はウェブのみとなります。

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

イメージ写真 穏やかな日が差し込む図書館の蔵書数は約5万冊。英語多読用の英文書籍は5000冊以上もあり、明治大学の指定課題図書コーナーやパソコンも設置されています

www.meiji.ac.jp/ko_chu/ 別ウィンドウが開きます。

ページトップ このページTopへ