受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

桐朋中学校

2022年7月12日(火)

「自主・敬愛・勤労」を教育目標に
自律的な学習者の育成をめざす

 2021年に創立80周年を迎えた桐朋中学校・桐朋高等学校は、「自主的態度を養う」「他人を敬愛する」「勤労を愛好する」を教育目標に掲げる中高一貫の男子校です。毎年、東京大学をはじめとする国公立大学や最難関私立大学、医学部医学科に多くの卒業生を送り出しています。

 この日の説明会の冒頭、中学部長の村野英治先生が、自主・自立の精神が脈打つ同校の教育について語りました。同校の校風を象徴する最近のトピックスとして村野先生が紹介したのは、6月4~6日に開催された桐朋祭(文化祭)です。「桐朋祭は全校生徒が参加する唯一の行事です。3年ぶりに対面形式で行われ、高校生が中心となって企画・運営を担いました。中学生は学年単位でさまざまな展示を行います。中2はクラスごとに紙芝居を披露しました」

 次に、村野先生は同校の特徴として「卒業生と在校生との交流の機会が豊富なこと」を挙げました。毎年、高1を対象に行われる懇談会では、10年前に卒業したOBからさまざまな話を聞くことができます。2022年度には中3対象の「進路・将来について考える」という時間が設けられました。1学期には3回実施され、延べ8名の卒業生が進路選択や在校時代の学習方法、クラブ活動の取り組み方などについて語ったそうです。村野先生は「今後も卒業生の力を借り、生徒たちの知的好奇心を刺激するさまざまな催しを実施していきます」と話しました。

数学・英語・国語では小テストで
単元ごとに学習内容の定着度を確認

 次に、中学教務主任の加藤純一先生より、「桐朋の学び」についての説明がありました。中学入学直後に配布される小冊子の冒頭には、「授業には積極的な態度で臨む」「基礎学力は毎日の授業のなかで養う」「予習・復習を毎日の日課にする」といった内容が明記され、生徒たちは学力育成のための姿勢を認識します。数学・英語・国語では小テストが行われ、単元ごとの学習内容が身についているかを確認します。基準に満たない生徒には、昼休みや放課後に追試を行うこともあるそうです。定期テストの前の放課後には、「スタディー・タイム」と呼ばれる学習会を実施します。生徒は学習計画表を作成して学習進度をみずから客観視し、強化すべき点を見つけ、それに合わせて対策を講じます。

 次に、生活指導部主任の冨田類三先生から、クラブ活動と学校行事について説明がありました。中学生としての生活習慣や学習習慣の定着を重視し、中1のクラブ登録は中間考査後に行われます。中1・2の10月には「クラスの日」と呼ばれる1泊2日の宿泊行事があり、交通手段や宿泊先などはすべてクラスごとに決められるのが特徴です。クラスの日委員に選出された生徒は、旅行会社との交渉からパンフレットの制作まで行うそうです。

 最後に、現在、京都大学に通う卒業生が登壇。「友人にも先生にも恵まれ、真の意味での自由がある学校です」ということばで、同校の魅力を語りました。

イメージ写真 博士号を持つ理科の教員や、英米の大学院で修士号を修めた英語の教員など、高い専門性を持つ教員が多く在籍し、日々の学習指導に当たっています

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