受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

西武学園文理中学校

2022年7月29日(金)

多様な価値観を認め、協働しながら新しい価値を創造する「真のグローバル力」を育む

 埼玉県狭山市に緑豊かなキャンパスを構える西武学園文理中学・高等学校。「すべてに誠をつくし最後までやり抜く強い意志を養う」という教育方針の下、グローバル教育とホスピタリティ教育を推進しています。

 オンラインで開催された説明会の冒頭、校長の柴田誠先生は、学校において重要な要素として、「環境」「教育プログラム」「人材」の三つを挙げました。一つ目の「環境」については、8面ものグラウンドを持つ広大な敷地に最新のICT環境を整えた校舎があり、生徒たちは学習にクラブ活動にと充実した学校生活を送っています。二つ目の「教育プログラム」については、2021年度に大きな改革が行われました。同校では育てたい生徒像を「日本人としてのアイデンティティを大切にしながら、グローバルな視野をもち、自ら課題を発見し、多様な仲間と協働しながら解決・発信できるトップエリート」としています。そのため、中学校では「グローバル選抜クラス(難関国公立文理進学コース)」と「グローバルクラス(文理進学コース)」の2コース体制とし、高校では中高一貫生と高校からの入学生との混成クラスを編成しています。そして三つ目の「人材」について、柴田先生は「本校の生徒は自分を真摯に見つめ、夢に向かって努力を惜しみません。その夢の実現のため、教員や保護者が一丸となって支えています」と話しました。

 次に教育内容について、教頭の稲生博士先生から説明がありました。「本校が考える『グローバル力』とは、異なる価値観や文化を持った人々と協働しながら新しい価値を創造する力です。それに加え、思考力・判断力・表現力・主体性などが求められています。それらの力を養成するための3本柱として打ち立てたのが、『グローバル教育』『進学教育』『人間教育』です」と稲生先生は話します。

 グローバル教育の基盤となる英語教育では、外部の外国人専任講師、同校のネイティブ教員と日本人教員の3人体制によるオールイングリッシュの授業「GLOBAL COMPETENCE PROGRAM」を実施。生徒には事前に課題が与えられ、「予習→授業(グループワーク・ディスカッション)→復習」の手順で、すべて英語で取り組みます。「“英語を学ぶ”のではなく、“英語で学ぶ”授業を通して、実用的な語学力、幅広い知識、思考力・行動力を養います」と稲生先生は説明します。国際理解教育の代表的なプログラムは、中3生全員が参加するイタリア研修と中2~高2希望者対象のセブ島語学研修です。新型コロナの影響を受けて、現在は同様のプログラムを国内で実施しています。

 進学教育にも力を入れています。稲生先生は「大学での学びに向けた学力を育成するため、基礎力の定着を重視しています」と話します。同校では3年間で465時間と、公立校に比べて約1.6倍の授業数を確保し、朝のホームルーム前に確認テスト(英語・数学・国語)を週3回実施。基準点に満たなかった生徒に対しては、補習や再テストを行っています。さらに、中学生は午後6時50分まで、高校生は午後8時まで自習室として利用できる「学習サポートセンター」を設置。担当教員による指導や個別面談、一人ひとりに合わせた学習計画づくりのサポートなども行われています。

 間教育としては、開校時から続くプログラム「CA(Creative Activity)」を実践。これは、20講座のなかから興味のあるものを一つ選択し、1年間かけて活動する総合的探究学習です。中1~3の生徒が学年の枠を超えて共に研究することで、自主性・協働力・創造性を育みます。集大成として生徒自身がテーマを設定し、1万字程度の卒業論文を仕上げることが高校進学の条件となっています。

イメージ写真 高校では年間150講座以上の課外ゼミを開いて大学受験に対応。卒業生のデータと最新情報を独自のシステムで分析し、一人ひとりの学力に応じたきめ細かい指導を行っています

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