受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

片山学園中学校

2022年8月8日(月)

学習塾のノウハウを生かし、志望校合格を実現する富山県初の中高一貫校

 片山学園中学校・高等学校は、北陸3県で学習塾や予備校を展開する育英センターによって創設された富山県初の中高一貫校です。2005年に中学を、2008年に高校を開校。2019年には初等科(小学校)も設置されました。校訓に「孝・恩・徳」を掲げ、世界で活躍できる真のリーダーの育成をめざしています。

 オンライン説明会に登壇した広報企画室の杉林功一先生は、最初に学校の沿革と概要について説明しました。キャンパス内に「つるぎ寮」(男子)と「さくら寮」(女子)の二つを持つ同校には、全国各地から入学者が集まり、現在は全生徒の約2割に当たる92名が学生寮で生活しています。続けて杉林先生は、「本校の歴史はまだ長くありませんが、開校当初より大学進学に力を入れ、学習塾で蓄えたノウハウを生かして成果を挙げてきました」と強調しました。1学年3クラスのうち、成績優秀者による選抜クラスを1クラス設定しており、そこからは、1期生から12期生まで、東大をはじめとする国公立大学や難関私立大学に数多くの合格者を輩出し、2021年度には海外大学への初の合格者が誕生しました。今春は国立大学の医学部医学科に9名が合格。私立大学を含めると24名となります。

 「こうした高い実績の根本にあるのは、やはり授業です。基礎・基本を大切にするとともに、アクティブ・ラーニング型の学びを取り入れ、思考力・判断力・表現力を伸ばしています」と杉林先生は話し、スライドを交えながら授業の様子を紹介しました。数学では、問題にじっくりと向き合ったうえで友だちと考えを共有したり、教員に質問したりしながら理解を深め、それぞれの習熟度に合わせた演習問題に取り組みます。理科は授業の3回に1回は実験で、体験を重視した学びで生徒の興味・関心を引き出しています。

 ICT環境の整備も進めており、オンライン英会話をはじめ各教科の授業で1人1台のタブレット端末を活用しています。杉林先生は「生徒たちは部活動や生徒会活動にも、積極的にタブレット端末を利用しています。学校からの貸与なので、故障や破損の場合も、すぐに代替品を貸すことができます」と説明しました。

 現在はコロナ禍で中断していますが、高1全員が参加するイギリスのイートン校での英国語学研修のほか、オーストラリアの提携校との交換留学、スイスやフランスへの短期留学など、希望制の留学プログラムも充実しています。杉林先生は国際交流の内容を紹介し、再開への期待をにじませました。

 部活動については、水曜は「ノー部活デー」として、80分間の活動を週4日(月・火・木・金)行います。入部は任意ですが、加入率が高く、硬式テニス部のように、全国レベルで活躍する強豪のクラブもあります。さらに、今年度から一部のクラブに導入された「外部指導制」のメリットについて、「生徒たちは専門的な指導が受けられるようになり、教員は放課後補習の対応が可能となりました」と伝えられました。

 また、同校では、英語・数学・国語の3教科で希望制・指名制の放課後補習を行っているほか、月1回の「土曜塾」を実施し、生徒をきめ細かくフォローしています。杉林先生は「本校は学習塾出身の教員による進学指導に力を注いでおり、進路指導体制も整っています。ぜひ、受験校の選択肢に本校を加えていただければと思います」と語りました。

 中学入試は、同校を会場とする推薦入試や一般入試のほかに、東京・名古屋・大阪の3会場で行う「国内入試」(2023年度は1月8日に実施予定)があります。授業料・施設費が免除される「特待生制度」や「弟妹減免制度」があるのも大きな魅力です。

イメージ写真 北アルプスの立山連峰を背景にした校舎。前方には一面に富山平野が広がります

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