受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

共立女子第二中学校

2022年8月1日(月)

進路に合わせた新コース制を導入。抜群の学習環境で自立した女性を育てる

 同校の母体である共立女子学園は、1886年に設立された共立女子職業学校を前身とする、日本で初めて校名に「女子」の名を冠した伝統校です。1970年に第二高等学校が、1984年に第二中学校が、それぞれ八王子キャンパスに開校しました。「誠実・勤勉・友愛」を校訓に掲げる同校は、みずからが望む方向をめざして主体的に行動する「セルフリーダーシップ」を発揮して、広く社会に貢献できる自立した女性の育成をめざしています。

 オンラインで開催されたこの日の説明会は、学校生活の様子と緑豊かなキャンパスを紹介する動画の上映から始まりました。あいさつに立った入試広報部主任の戸口義也先生は、「本校には伝統に裏打ちされた女子教育の精神があり、生徒はジェンダーバイアスのない環境で、自分らしいリーダーシップの力を鍛えられます。6年間で培われる人間関係や絆は強く、卒業生にとっての“寄港地”にもなっています」と、女子校としての魅力をアピールしました。

 次に、入試広報部の湊理香先生が、学校概要と学びの特徴について説明しました。八王子の丘陵地に東京ドーム5個分の広大なキャンパスを有する同校では、恵まれた教育環境を生かし、体験を重視した学びを実践しています。理科実験室4室と演習室1室を使って、中学3年間で約100もの実験を実施。中庭の一角にある「ポタジェガーデン」と呼ばれる畑では、野菜を苗から栽培し、収穫まで行います。校内には多用途に使用できるオープンスペースや夜7時まで利用可能な自習室などがあり、蔵書約6万冊を誇る図書館を利用して、3年間で100冊の読書をめざす「3-100計画」を推進しています。ICT環境も充実し、BYOD(Bring Your Own Device)方式で生徒自身のデバイスを授業に活用するほか、オンラインでの授業参観や大学のガイダンス、生徒会の役員選挙なども行われているそうです。

 伝統的な女子教育に力を入れていることも同校の特徴の一つです。湊先生は、「中学3年間を通じて『礼法』の指導があり、高2では『和躾(なごみ)の日』を設けて茶道・華道・装道を全員が学びます。また、管理栄養士の指導の下で食育にも取り組み、情操教育も大切にしています」と話しました。

 続いて、新カリキュラムの説明がありました。中学は基本的に共通クラスですが、中3の英語・数学・国語の一部には少人数グレード制を取り入れています。高校になると、難関大学をめざす「特別進学コース」、幅広い進路に対応する「総合進学コース」、2022年4月に新設された「英語コース」の3コースに分かれ、さらに2023年度からは高2以降で「共立進学コース」が加わり、4コース制となります。各コースについて湊先生は「英語コースは、全員が高1でニュージーランドへのターム留学に参加し、語学教育機関と提携した独自プログラムでCEFR B2(英検®準1級)レベルの英語力の習得をめざします。共立進学コースでは、共立女子大学の講義を受講すると大学入学後に単位として認められる高大連携プログラムを用意しています」と語りました。

 英語教育に関しては、4技能をバランス良く学ぶ「4技能統合型授業」と、教科書を繰り返すことで力をつける「レイヤードメソッド」を採用し、全学年にオンライン英会話を導入。中2全員が参加する「ブリティッシュヒルズ研修」、希望制のニュージーランドでのホームステイ(高1・2)やターム留学(高1)などの国際プログラムも実施しています。

 また、高校の「共立探究」の授業では生徒たちが探究活動に取り組み、「考え続ける力」を磨いていることも紹介されました。

 最後に、戸口先生が再登壇し、キャリア教育の内容や卒業生の進路状況を説明しました。今春の卒業生の現役進学率は97.6%。同校では、共立女子大学への内部推薦の権利を保持したまま、他大学を受験することも可能です。

 2023年度の中学入試の変更点としては、2月4日午前に2科入試が新設されることと、奨学生制度がリニューアルされ、よりチャレンジしやすくなることが伝えられました。

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

イメージ写真 JR「八王子」駅、JR・京王線「高尾」駅からそれぞれ無料の学園スクールバスを運行。八王子の丘陵に広がる自然豊かなキャンパスならではの体験重視の学びには定評があります

www.kyoritsu-wu.ac.jp/nichukou/ 別ウィンドウが開きます。

ページトップ このページTopへ