受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

春日部共栄中学校

2022年8月2日(火)

今年度より2コース制がスタート。多彩なプログラムで次世代のリーダーを育成

 1980年に高等学校、2003年に中学を設立した春日部共栄中学高等学校は、「自主自律」「協調奉仕」「明朗勤勉」を校訓に、グローバル社会で活躍するリーダーの育成に努めています。

 この日のオンライン説明会の冒頭、入試担当委員長の牟田泰浩先生は、夏休みの生徒たちの近況を報告しました。学校では夏期講習が行われ、代々木の国立オリンピック記念青少年総合センターでは100人規模での勉強合宿を3泊4日の日程で2回実施するなど、夏期休暇中も学習指導に力を注いでいることが伝えられました。

 続いて上映された映像では、在校生がナビゲーターを務め、授業・学校生活・施設・部活動などを自身のコメントを交えながらわかりやすく紹介しました。牟田先生は「人生で最も多感な中学・高校時代に多くのことを体験し、将来、強く生き抜いてほしいと願っています」と語り、教育内容の説明に移りました。

 学びの軸となるのは、「体験重視のカリキュラム・プログラム」「人格形成に力を入れた教育方針」「社会の変革を見据えた教育内容」です。特に中1・2では学習の取り組み方を重視しています。牟田先生は「現在、中学受験に向けて学習に励んでいる小学生の皆さんは、『塾は勉強するところ』『学校は遊ぶところ』『家は休むところ』になっていませんか」と問い掛け、中学校入学後は「『学校は一緒に学習するところ』『家は自律して学習するところ』という学習習慣・生活習慣に変えることに全力投球します」と語りました。同校において自律学習の達成度を測る一つの基準は英検®です。中3までに全員が準2級を取得することをめざしています。

 次に、今年度からスタートした「プログレッシブ政経コース」と「IT医学サイエンスコース」の2コース制について説明がありました。まず、「プログレッシブ政経コース」が育成するのは、圧倒的な英語力を用いて国際的なビジネスシーンでリーダーシップを発揮できる人材です。英語力を身につけるとともに、経済・金融・国際政治・社会・数学を重視しているのが特徴です。授業では、大手金融機関や証券取引所で働く企業人や研究者を講師に招き、経済学の基本を学んだうえで「模擬トレード」などのオリジナルのプログラムに取り組みます。また、各国の大使館を訪問するほか、ビブリオバトルや模擬国連などにも積極的に参加し、国際政治やグローバルビジネスの分野で求められる知識と発信力を身につけます。

 一方、「IT医学サイエンスコース」では高度な数学力を養い、各専門分野の研究者や開発者としてリーダーシップを発揮できる人材を育てます。2025年から大学入学共通テストに「情報」が加わることを受け、基礎的なプログラミング言語を学んだうえで、中学ではJavaScriptを、高校ではPythonを用いて実践的に学べるよう対応しているそうです。理科実験・研究の機会も豊富で、生徒の興味・関心を引き出す場となっています。

 さらに、両コースとも「グローバルリーダーズプログラム」を導入。生徒はバンクーバー語学研修(中3)、ボストングローバル人材育成プログラム(高1・2)、オーストラリア語学研修(高1・2)、オーストラリア修学旅行(高2)といった豊富なプログラムを通して異文化を体験し、グローバル人材としての素養を養います。

 コース別のプログラムは週3回、7時限目に組み込まれ、それぞれ特色あるキャリア教育を受けることができます。1コマ45分・7限授業を週5日行い、主体的・対話的で深い学びを実現するために、2学期制も導入しました。知識・技術を確実に定着させるのが狙いです。

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

イメージ写真 400名以上が座れる移動式観覧席を備えた体育館の「至誠館」。授業、部活動のほか、講演会などでも使用されます。

www.k-kyoei.ed.jp/jr/ 別ウィンドウが開きます。

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