受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

横浜共立学園中学校

2022年7月20日(水)

キリスト教の精神を基盤に
豊かな人間性を育む教育を実践

 横浜共立学園は、1871年に米国婦人一致外国伝道協会から派遣された3人の女性宣教師によって設立されたアメリカン・ミッション・ホームを起源とする伝統校です。「一人の人間を無条件に尊重し愛する」というキリスト教の精神を根底に置き、世界の平和に貢献する女性の育成をめざしています。

 横浜・はまぎんホールで開催された説明会では校長の小澤伸男先生が登壇し、教育理念について、次のように語りました。「学園が創立されたのは、女性に教育の機会が与えられず、社会的に低い立場に置かれていた時代です。そんな時代に女性宣教師たちは、寄宿舎を建てて子どもたちに寄り添い、豊かな人間性を育む教育に取り組みました。本校では、現在も生徒一人ひとりに愛情を注ぐことを教育の原点としています」

 そのことば通り、同校では創立以来、キリスト教に基づく人格教育を継承し、毎朝の礼拝を大切にしています。小澤先生は「生徒たちは、聖書のことばを通して、自分が神様からの愛に包まれているかけがえのない存在であることを知り、みずからも人々への愛を実践する大切さを学びます。学力や能力も、『他者や社会のために使うことにこそ、意味がある』という価値観が身についています」と語りました。また、女子校の魅力は「女子の特性に合わせた教育プログラムを実践できる」「男女の枠にとらわれない自由な環境で、ありのままの自分らしさを表現しながら、友人との関係を深めていける」ことにあるとも述べられました。

生徒に寄り添うきめ細かい指導で
「支え合う心」「確かな学力」を培う

 教科教育においても、きめ細かい学習指導が行われています。「学校の授業で生徒全員がしっかりとした学力を養うこと」をモットーに、中1から頻繁に小テストを実施し、ノートづくりの方法もていねいに教えます。学習が遅れがちな生徒には、指名制の夏季補習を実施するほか、教員が日常的に声を掛けて個別に指導するなどのサポートもしているそうです。高2からは進路に合わせた選択科目を大幅に取り入れ、高3になると大学受験に向けた演習問題に取り組みます。小澤先生は「低学年からクラスの雰囲気づくりを大切にしているため、互いを支え合う一体感が生まれ、休み時間には生徒同士で勉強を教え合う光景もよく見られます」と話しました。

 生活面では、「時間を守る」「ものを大切にする」「あいさつをする」の三つを呼び掛け、6年間で“当たり前のことを当たり前にできる”ようになることを目標としています。一方、クラブ活動は学園生活を有意義に過ごすためのものと位置づけ、大会で好成績を挙げられる選手の養成を目的としてはいません。小澤先生は、「主な活動時間は平日の放課後ですが、生徒たちは楽しみながら熱心に参加しています。家庭学習の時間や家族と過ごす時間も確保され、バランスの取れた学校生活を送ることができます」と結びました。

イメージ写真 伝統を継承する校舎に、新しい伝統を創造する校舎が加わりました

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