受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

東大寺学園中学校

2022年8月26日(金)

校則も制服もない自由な校風
2024年度から完全中高一貫に

 関西を代表する難関男子校として知られる東大寺学園は、1926年、東大寺の境内に開設された勤労青少年のための夜間学校をルーツとする学校です。この日の説明会では、「東大寺学園の魅力」と題して、教頭の本郷泰弘先生が登壇しました。

 「生徒たちの表情にご注目ください」と上映された学校紹介動画では、入学式・授業風景・クラブ活動などの様子を紹介。生き生きとした生徒たちの姿が印象的でした。「学校は何よりも『楽しい場である』ことが大切だと考えています。そして東大寺学園は、校則も制服もない、『自由な学校』だとよくいわれますが、生徒たちは、さまざまな場面で、自分はどうすべきかを考えながら生活しています」と本郷先生は説明します。

 2023年度入試を最後に、高校からの生徒募集を停止し、完全中高一貫校に移行する同校。これまで44名×4クラスの176名だった中学の募集定員を、2021年度より40名×5クラスの200名に変更しました。また、2026年に創立100周年を迎えるにあたり、体育館をもう一つ増設することを検討中であると伝えられました。

 次に、三つの教育方針「基礎学力の重視」「進取的気力の養成」「豊かな人間性の形成」について説明がありました。「基礎学力」とは、大学や大学院で研究をするときに必要な学力のことを指し、さらにはもっと勉強したいという探究心を身につけることをめざしています。「進取的気力」は、物事に進んで取り組み、やり切る力、「豊かな人間性」は、他人の気持ちに配慮し、良好な関係を築く力を意味しています。本郷先生は、「大学受験は通過点です。大学に入ることをゴールにしてしまうと、大学での伸びしろがなくなり、世の中をリードしていく人間にはなれません。学校行事においても生徒がすべて自分たちで決め、最後までやりぬくことに力を入れています」と強調しました。

校内偏差値50以上をめざせば
ほとんどの大学の受験に対応できる

 クラブ活動が盛んで、兼部する生徒も多いため、中学生のクラブ加入率は100%を超えています。陸上部やハンドボール部など、全国レベルで活躍するクラブもあります。本郷先生は、「同好会もたくさんあるので、放課後の居場所がきっと見つかるはずです」と話しました。

 学習面のサポートも充実しています。中学では指名制の補習を行うほか、昨年度からは「学習支援制度」が導入され、学習に後れのある生徒を個別でしっかりとフォローしています。また、高校では受験に向けた補講も実施しています。

 大学入試に関しては、学年で真ん中ぐらいの成績、つまり校内偏差値50以上であれば、ほとんどの大学に対応できるとのこと。たとえば、今春の卒業生の場合、大阪大学医学部を受験した校内偏差値50以上の生徒11名のうち10名が合格。そのほかの国公立大学の医学部では93%が、京都大学の工学部では全員が合格しているそうです。

 最後に、高2の希望者対象のオックスフォード短期留学についての話もありました。「現地の学生たちと語り合うことで、自分たちの夢も大きく持ってほしい」とのことで、このような将来を見据えた行事が多いのも魅力です。

イメージ写真

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