受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

四天王寺中学校

2022年8月26日(金)

今年で創立100周年
「女子が伸びる教育」をめざす

 今年で創立100周年を迎えた四天王寺高等学校・中学校は、女子の伝統校として関西で広く知られています。聖徳太子の「和の精神」を礎とした全人教育を継承する一方で、新しいものを積極的に取り入れる柔軟性のある学校です。

 この日の説明会では、入学対策部部長の山田雅勇先生が、「6年一貫とは何か?」をテーマに、別学のメリットについて説明しました。同校がめざしているのは、「女子が伸びる教育」です。山田先生は、中高6年間を自転車レースにたとえ、「男子と並んでパワー勝負をするのではなく、上手に力を抜きながら、最適なルートを見つけ、やり方をきちんと教えることを大切にしています」と話しました。

 同校には、「医志コース」「英数Sコース」「英数コース」「文化・スポーツコース」の四つのコースがあります。それぞれ学習のスピードが異なるため、どんどん進みたいなら「医志コース」か「英数Sコース」に、ていねいにしっかり学びたいなら「英数コース」というように、自分のペースに合ったコースを選ぶことで、学力を伸ばす環境を整えています。「どんどん進むというと、授業の進度が速くてついていけないのではないかと心配される方もいるかもしれません。そんなことはなく、たとえば、中1の英語の授業は、一般的な学校の授業数の倍ぐらいの時間を使っています。授業数が多い分、しっかりていねいに進められているのです」と山田先生。そして、わからないところや間違えやすいところは、何度でも繰り返し説明すると言います。予習・復習する量は増えますが、そこから学習のリズムが身につくというメリットがあるそうです。

 また、校内には、図書室や学習プラザなど、あらゆるところに自習できる場所があります。放課後の食堂は、自習室として開放されており、同校の卒業生が学習サポーターとして常駐しているため、いつでも質問できるのも魅力です。

国公立大学に205名が合格
推薦入試を活用する生徒も

 今春は、国公立大学への合格者が205名(既卒生を含む。以下同様)で、そのうち40名が医学部医学科に合格。私立大学と防衛医科大学校を含めた医学部医学科の合格者数は150名でした。これは全国第5位、関西第1位(男子校・女子校・共学校すべて含む)の結果です。また、国公立大学の推薦入試(総合型選抜・学校推薦型選抜)を活用する生徒も増えており、今春は16名(うち10名が医学部医学科)が合格しています。

 こうした実績を支えているのが、自分の将来について考えさせるキャリア教育です。京都大学や大阪大学の医学部を訪問し、医療技術体験や研究室見学を実施したり、希望者を対象に、同校と関係の深い四天王寺病院の見学ツアーを行ったりしています。コロナ禍で現在は中止している行事もありますが、「オンラインの活用などの工夫をしながら、今後もさまざまな取り組みを行っていく予定です」とのことでした。

 2023年度の中学入試については、医志コースまたは英数Sコースから英数コースへのスライド合格制度、英数コースの専願出願制度、3科・4科選択制などについて説明がありました。合格得点の目安となる得点率は、今年度と昨年度の平均を見ると、医志コースが75%、英数Sコースが73%、英数コース(併願)が65%、英数コース(専願)が62%ほどになる見込みです。

イメージ写真

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