受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

金蘭千里中学校

2022年8月27日(土)

「考える」ための仕組みを充実させ
毎朝の20分テストで基礎を築く

 緑に囲まれた千里ニュータウンに、1965年に設立された金蘭千里中学校・高等学校。1クラス30名の少人数制で一人ひとりの希望進路の実現をめざす、男女共学の進学校です。この日の説明会で企画室主任の川野貴志先生はまず、「考えるって楽しい!」をテーマに、現在、力を入れている取り組みを紹介。大切だとわかっていても、具体的に何をすればいいのかがわかりづらい「考える」力を育てるために、「感じる」「伝える」機会を数多く提供していると話します。

 「感じる」ための仕組みは、校外での体験が中心です。キャンプや自然研修、海外研修、クラブ活動などを通じて、質の良いインプットの場を用意。「伝える」ために充実させているのは、生徒が主体となって実施する体育祭や文化祭のほか、中学で週1回行う「表現」の授業などでのプレゼン発表の機会です。特に「表現」の時間では毎年、探究学習コンテスト「クエストカップ」に出場。中3では、企業からの課題に応える部門に挑戦します。「金蘭千里では、感じることと伝えることの間に『考える』があると捉え、6年間楽しみながら考える仕組みをたくさん用意しています」と説明します。

 同校の伝統である毎朝の20分テストも、こうした取り組みの一つです。これは定期テストの代わりに5教科10科目から1日1科目のテストを実施するもので、2週間分の授業の内容から出題されます。「20分テストは本校の学習の要です。学習習慣を身につけ、自分で考えて学習法を確立することで、着実に学力を向上させます」と川野先生。必要に応じて個別指導や追試を行い、弱点を早めにフォローできるシステムにもなっています。

好調が続く大学合格実績
少人数制や個別指導で伸ばす

 ICT教育にも力を入れ、授業では1人1台のタブレット端末を積極的に活用しています。昨年度からは希望者対象のオンライン自習システム「金蘭千里勉強部」を導入。オンライン指導員が常駐して、生徒からの質問に対応するほか、仲間ががんばる姿に触れながら家庭学習に取り組めるシステムです。川野先生は「学校だけではなく、自宅学習もしっかりバックアップしています」と自信を見せます。

 きめ細かい対応は、進路指導にも生かされています。2022年度は、卒業生171名に対し、現浪併せて75名が医学部を含む国公立大学に、184名が関関同立・早慶上理に合格しました。好調な実績を支えるのは、少人数制だからできるていねいな個別指導です。「日々の学習はもちろん、自己推薦書や小論文、英作文の添削など、大学受験に必要なサポートを生徒一人ひとりに合わせて行っています。最近では国公立大学の総合型選抜でも成果を挙げています」と川野先生。最後に、金蘭千里の三つの特徴として、「学習・行事・クラブなどバランス良く何でもできる学校」「穏やかで前向きで明るい生徒の多い学校」「真面目で意欲的で適応力に富む教員の多い学校」であることを挙げ、説明会を締めくくりました。

イメージ写真

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