受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

開智未来中学校

2022年8月24日(水)

探究活動・英語教育・ICTの活用を推進し、生徒の学力をていねいに伸ばす

 「国際社会に貢献する心ゆたかな“創造型・発信型”リーダーの育成」を教育目標に掲げる開智未来中学・高等学校は、さいたま市岩槻区にある開智中学・高等学校の姉妹校として、2011年に開校しました。探究活動・英語教育・ICTの活用を積極的に推し進めている進学校です。

 この日のオンライン説明会では、2022年度より校長に就任した藤井剛先生が、学校の概要や教育内容について説明しました。学校は埼玉県北部の加須市にあり、緑豊かな環境が魅力です。生徒の約9割が最寄り駅からスクールバスを利用して通学しています。校内には自学自習に集中できるスペースが数多くあり、廊下など校内の随所に机と椅子が並んでいます。「アカデメイア」と呼ばれる大きな学習会場も設けられています。職員室には壁がなく、通路も兼ねているため、生徒が通行することもしばしばあります。ここでも先生に質問をする姿がよく見られるそうです。

 探究活動が盛んなことも特徴の一つです。長野県飯山市での「里山探究フィールドワーク」(中1)、オールイングリッシュでの「ブリティッシュヒルズフィールドワーク」(中2)、関西や広島での「探究フィールドワーク」(中3)が実施されています。また、生徒がみずから選んだテーマの研究を1年がかりで進める「才能発見プログラム」(高1)や、「ニューヨーク・ワシントンフィールドワーク」(高2)も行われています(ニューヨーク・ワシントンフィールドワークの行き先は、2022年度は国内に変更)。「高校時代にどのような探究活動を行ってきたかが評価される推薦型の大学入試が増えてきていますが、本校の生徒のなかには、探究活動に熱心に取り組んだ結果、東京大学に学校推薦型選抜で合格した者もいます」と言う藤井先生。ICT教育にも力を入れており、グループ、クラス、学年での予選を突破した生徒が、ICT機器を駆使しながら、英語または日本語でプレゼンテーションをする「未来TED」という行事もあります。

 学校での勉強だけで大学受験に対応できるように、きめ細かい学習指導が行われているのもポイントです。高2からは難関理系コース内に「医系コース」も設置されます。現在は5名の高2生が所属しており、担当教員の指導の下、朝の0時限に医療問題についてのディスカッションを行うなどして、医学に対する見識を広げています。高3からは、志望大学別に六つのコースに分かれ、それぞれに対応した特別講習や夏期講習を受けます。同校では、入学時に「T未来クラス」「未来クラス」「開智クラス」という学力によるクラス設定がありますが、最上位クラス以外からでも東大や医学部に進学した卒業生はいるとのことです。藤井先生は、「生徒一人ひとりの学力をていねいに伸ばす学校です」と力強く話しました。

 続いて、広報部長の西木一男先生から入学試験について説明がありました。1学年の募集定員は120名です。計算基礎・読解基礎に加えて探究(科学)または探究(社会)を課し、基礎学力と創造発信型学力をはかる「探究型入試」も実施されています。西木先生は、同校の受験生の5割以上が開智中と併願していることから、「二つの学校を受験しやすいようなスケジュールを組んでいます」と強調しました。

 最後は、校長の藤井先生が再び登壇。「本校は埼玉県の北東部にあって、最先端の教育を行っていきます。ぜひ一度、お子さんご自身にも学校をご覧になっていただき、『この環境で勉強したい』と思ってもらえたらうれしいです」と締めくくりました。

イメージ写真 吹奏楽の強豪校での指導経験を持つ教員を顧問に迎え、2022年度より高校に吹奏楽部を新設。体制が整い次第、中学生も入部できるようになる予定です

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