受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

常総学院中学校

2022年8月25日(木)

目まぐるしく変化する時代に幅広い分野で活躍するための基盤をつくる

 茨城県土浦市にある常総学院の創立は1983年。高校のみでのスタートでしたが、1996年に中学校を開設しました。以来、国公立大学や難関私立大学進学を目標にした教育を実践し、高い語学力、論理的思考力、そしてプレゼンテーション能力を備えた、「国際社会に貢献するリーダー」の養成をめざしています。

 この日の説明会はオンラインで開催され、中学入試広報部部長の佐藤秀彰先生が教育内容を紹介しました。同校では「自己肯定力」「学力」「タフネス」の三つを教育の核とし、これからの新しい社会に不可欠な英語力・異文化受容力・創造力・論理的思考力などの「JOSO未来Skill」を伸ばす取り組みを実践しています。佐藤先生は「中高時代にこのような能力を養い、目まぐるしく変化するこれからの時代に幅広い分野で活躍するための基盤をつくります」と述べました。

 力を注いでいる英語教育については、4技能を備えた実践的な英語力の習得をめざし、週9コマある英語の授業のうち4コマをネイティブ教員が担当。1クラスを3分割して約10名のグループを編成し、プレゼンテーションや討論などを通じて発信力やリスニング力を磨いていきます。一方、ほかの5コマでは日本人教員による、読解・文法を中心とした授業が行われています。佐藤先生からは「本校では中3修了時までに英検®準2級以上を取得することを目標にしています。コロナ前の2019年には、約75%の生徒がこれを達成しました」との説明がありました。

 職業観を養う体験型プログラム「探究フィールド活動」も同校の特色の一つです。中学生は「医学探究フィールド」「科学探究フィールド」「人文探究フィールド」のいずれかを選択し、フィールド別の校外学習やキャリアアップ講座、常友祭(文化祭)での研究発表などを行います。その狙いについて佐藤先生は、「所属フィールドは進級時に変更できるため、生徒たちには大いに興味・関心を伸ばし、将来の進路を見出すきっかけにしてほしいと考えています」と語りました。

 先進的なICT教育も導入しており、中学入学と同時に生徒全員にタブレット端末を配布します。そして、用途に適したさまざまなITツールを駆使し、授業や学校生活のなかで積極的に活用していることから、ICT教育用の教員向け参考書「Google for Education」に事例校として取り上げられています。本格的なプログラミングの授業も行っています。

 学習カリキュラムについては、中学から入学した生徒は6年一貫のプログラムに沿って学びます。中1から習熟度別に「AD(アドバンスト)クラス」と「ST(スタンダード)クラス」に分かれ、ADクラスのなかには成績上位者10名からなる「スーパーAD」も設けています。スーパーADの生徒は、専属教員によるハイレベルな授業を受講し、最難関大学への合格をめざします。さらに学年を超えたスーパーAD生同士の学習交流、教科横断型授業、外部講師による講座など、アカデミックな独自プログラムも用意されています。佐藤先生は「進級時には習熟度に応じてクラス間の移動があります。中高一貫生は高校入試がない分、日頃から切磋琢磨して学習意欲を保つことが大切です」と説明しました。

 大学進学状況に関する説明もありました。中3から先取り学習を始める中高一貫生は難関大学への合格率が高く、2022年春も、医学部医学科の合格者8名のうち、7名を中高一貫生が占めました。佐藤先生は「放課後に週3日、全員参加の特別講座を開いて基礎学力の定着と学力の向上を図っています。また、二者面談を頻繁に行うなど、きめ細かく指導するよう心掛けており、中学入試での成績が振るわなかった生徒が難関大学に進学するなど、在学中に飛躍的に学力を伸ばす生徒がたくさんいます」と結びました。

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

イメージ写真 最寄駅のJR常磐線「荒川沖」駅、つくばエクスプレス「つくば」駅からスクールバスを運行。月曜から土曜までの完全給食制で、中1から高3まで給食があるのも特徴です

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