受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

城北埼玉中学校

2022年9月2日(金)

「未来を拓く『志』と『学力』を育む」新プロジェクトが始動

 校訓「着実・勤勉・自主」の下、人間形成と大学進学指導を柱とした教育を実践する城北埼玉中学・高等学校。規律ある男子を育成する環境と、きめ細かい学習指導体制を整えた県内有数の進学校として定評があります。同校は東京・板橋区にある城北中学校・高等学校の第2代校長の近藤薫明によって設立され、両校は教育理念を共有しています。

 この日のオンライン説明会の冒頭、入試広報部の出合英之先生は「勉強は嫌々するものではなく、何のために学ぶのかを気づかせることから始めたいと考えています」と語りました。同校では2022年度のスローガンに「未来を拓く『志』と『学力』を育む」を掲げ、新しい試みをスタートさせています。

 まず、同校で伝統的に行われている「静座」の様子が動画で紹介されました。休み時間はにぎやかだった生徒たちも、教員が教壇に立つと席に戻り30秒間沈黙します。それを受けて、出合先生は「授業前に呼吸を整えて、気持ちを切り替えることで授業への集中力を高めます」と説明しました。続けて、同校で長年実践されている「JSノート」を紹介。日々の学習計画や1週間の目標、各教科の授業内容を記録し、毎日提出させることで、主要教科を中心とした自学自習の習慣を定着させるほか、自己管理力の向上も図っているそうです。また、新聞記事に対する自分の意見や保護者・教員の意見を書き込む「新聞ノート」については、「世の中の動きを知り、自分の考えを表現する習慣をつけるとともに、多様な価値観に触れることで幅広い視野を持たせるのが狙いです」と説明しました。

 同校では「大切な仲間をつくる」きっかけとなる学校行事も重視しています。中1では4月にオリエンテーション合宿、2月にスキー教室を行うなど、中学の各学年で年に2回の宿泊行事を実施します。出合先生は「宿泊行事を通して、仲間との学び合いや支え合い、励まし合いの精神が育まれ、豊かな人間関係が築かれます」と話します。

 また、人間形成に大きく影響を与える取り組みとして、部活動も推奨しています。「最近、最も実績を残しているのは剣道部です」と出合先生。そのほかにも、全国大会常連の少林寺拳法部、県内では珍しい自転車競技部、ジオラマグランプリで受賞経験のある模型部、例年入部希望者の多い鉄道研究部など、たくさんのクラブ・同好会が活躍しています。出合先生は「ジャンルが豊富なので、誰もが自分の居場所を見つけられます」と語りました。

 次に、「未来を拓く『志』と『学力』を育む」ための新たな二つの試みについて紹介しました。一つ目は「JS Program」です。これは、社会人や大学とコラボレーションした体験学習のプログラムです。出合先生は、「たとえば、日本大学医学部との連携による高校生対象の『1日医師体験』、中3以上の希望者が対象の『埼玉医科大学出張講義』といった医学部関連のプログラムのほか、埼玉弁護士会との連携プログラム、JAXAや理化学研究所の見学など、さまざまな学びの機会があり、生徒たちの知的好奇心を刺激しています」と語りました。

 二つ目は、補習から発展的な内容まで多様な学習プログラムを受講できる「放課後学習センター(JSLC)」です。「現在は1学年につき約30名が参加しています。教員はもちろん、OBの大学生が支援してくれています」と出合先生。新型コロナの影響で当初の計画よりも始動が遅れたものの、今後はさらに充実した環境にしたいと言います。

 最後に2023年度入試について説明がありました。入試回数が従来の4回から6回に増え、特待入試の募集定員が10名から20名に増員されます。「詳細は学校ホームページに掲載されている入学試験要項をご確認ください」とのことでした。

イメージ写真 東武東上線「ふじみ野」駅、JR川越線「南古谷」駅、西武新宿線「本川越」駅からスクールバスを運行。3路線が利用可能です

www.johokusaitama.ac.jp/ 別ウィンドウが開きます。

ページトップ このページTopへ