受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

穎明館中学校

2022年9月5日(月)

4年目を迎える「EMK未来プロジェクト」で学力と人間力を磨く

 八王子市南部の4万坪にも及ぶ広大な校地に、1985年に高校が、その2年後に中学が開校した穎明館中学高等学校。「国際社会に羽ばたく真のリーダーを育成する」という教育理念の下、2019年から学校改革「EMK未来プロジェクト」を推進しています。

 オンライン説明会の冒頭、校長の橋本好広先生は、2022年度の印象的なトピックとして「新型コロナウイルス感染症の影響で2年間中止になっていた宿泊行事を再開できたこと」を挙げました。万全の感染対策を練り、再開を実現させたエピソードを紹介すると、「本校では、宿泊行事のほか、文化祭・体育祭・クラブ活動などを通じて、生徒の主体性や協調性を育んでいます。公開イベントも多数あるので、受験生の皆さんも本校に足を運び、その雰囲気を体感してください。未来の穎明館生との出会いを楽しみにしています」とあいさつしました。

 続いて、入試広報部部長の斉藤直道先生が、「EMK未来プロジェクト」について詳しく説明しました。「EMK」とは、校名の略称であると同時に、Experience(経験)、Morality(道徳)、Knowledge(知識)の頭文字でもあり、同校の教育の指針となっています。具体的には五つの柱に基づいて教育活動が実施されていますが、この日は特に次の三つが詳しく紹介されました。

 一つ目は「進学指導の進化」です。中3からは、基礎を固めるスタンダードクラス(4クラス)と、発展的な内容を学ぶアドバンストクラス(1クラス)とに分かれ、それぞれの学習到達度に合わせた内容とスピードで授業が進められます。さらに高1からは、教科ごとに上下3グレードの習熟度に分けて授業を行う「グレード別授業」も導入します。一人ひとりに寄り添ったきめ細かい指導が受けられるというメリットに加え、「アドバンストクラスや上のグレードをめざすことが、生徒たちの日々のモチベーション向上にもつながっています」と、斉藤先生は副次的な学習効果にも触れました。

 二つ目の「放課後学習支援の強化」では、代表的な取り組みである「EMK未来サポート」が紹介されました。これは、全席ブース型の自習スペース「EMK未来館」を使った、学校完結型の学習支援システムです。専属のチューターが常駐しているため、それぞれの学習計画について相談できるほか、疑問や質問にもすぐに対応してもらえます。中1・2は必修登録、中3以降は希望制となっており、低学年のうちからこの学習支援システムを活用することで、日々の学習習慣の定着を図ります。これまでは放課後にのみ開放されていましたが、今年度からは朝の始業前と昼休みも利用可能になったとのことです。

 そして、三つ目は「グローバル教育の活性化」です。英語の授業は、すべての学年で週7時間。中1・2は、そのうち1時間を英会話の授業に充て、ネイティブ教員や外国人ALTとのやり取りを通して、生きた英語力を身につけていきます。

 最後は、2023年度の中学入試についてです。変更点として、初年度授業料免除制度が適用される成績優秀者の人数を「若干名」から「定員の10%(18名)以内」とすること、総合Ⅰ(国語・社会)と総合Ⅱ(算数・理科)の2科目で実施される「総合入試」の問題用紙を、別冊から合冊にすることが伝えられました。斉藤先生は「総合入試は融合問題ではなく、独立問題として出題します」と前置きしたうえで、「私立中学を志望する方はもちろん、公立中高一貫校を志望し、適性検査の対策を立てている方にも十分対応できる問題です。学校ホームページから過去問をダウンロードできるので、出題傾向を研究し、時間の使い方に気をつけながら挑戦してみてください」と締めくくりました。

イメージ写真 JR中央線・京王高尾線「高尾」駅からバスで約15分、JR横浜線・相模線、京王相模原線「橋本」駅からはスクールバスで約25分。室内温水プールや人工芝グラウンドなどの運動施設も充実しています

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