受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

文化学園大学杉並中学校

2022年9月9日(金)

ネイティブ教員主導の授業で「ツールとしての英語力」を養う

 文化学園大学杉並中学・高等学校は、2014年にカナダのブリティッシュコロンビア州(B.C.州)の海外校(オフショアスクール)として国内で初めて認定されたことに伴い、「Bunka Suginami Canadian International School」という校名が加わりました。高校に設置された「ダブルディプロマコース」を卒業すると、日本とカナダの高校卒業資格が同時に取得できます。B.C.州の高校卒業証書は国際的に認められ、カナダやアメリカなど海外の大学だけではなく、日本国内の大学を受験する際も優遇されます。

 説明会の冒頭、校長の松谷茂先生は「建学の精神は『感動の教育』です。高い志を持つ生徒を全力で応援する教育という意味で、さまざまな体験をしながら仲間と目標を達成する機会を多く与え、自己肯定感や協働性、多様な価値観への理解を育んでいきます」と語りました。学習面については、カナダのカリキュラムで学ぶ中2からの「ダブルディプロマ準備コース」に触れ、「PBL(課題解決型教育)と、ネイティブ教員主導の英語運用力を高める教育が本校の最大の特徴です。ネイティブ教員は25名在籍しています」と説明しました。

 続いて、入試広報部長の西田真志先生が教育内容について紹介しました。特徴は、生徒のレベルに合わせた英語の授業を中1から実施していること。英検®2級以上を取得した上級者は、英語の授業が週17コマの「DD7」と、週10コマの「Advanced7」の二つのコースのいずれかを、生徒自身が選択できるようになっています。「DD7」では、B.C.州のネイティブ教員が英語と数学・理科の一部の授業を担当し、高校は「DDコース」に進学することになります。一方の「Advanced7」でも、英語の授業はB.C.州のネイティブ教員が主導しますが、数学・理科は日本語による授業が「DD7」より多く設定されています。「Advanced7」から高校に進学する際は「DDコース」か、国公立難関大学進学をめざす「特進コース」かを選べます。

 英語初心者は「Starter7」というコースで学びます。ネイティブ教員主導型の授業が週7コマ、日本人教員による授業が週2コマあり、中2からは英語の能力と希望に合わせて「DD準備」または「中高一貫」から選びます。西田先生は「アンケートによると、『Starter7』の約半数の生徒が『カナダのカリキュラムで学びたい』と答えています。中学で初めて本格的に英語を学び始めた生徒も、上級者と学ぶことで刺激を受け、英語力をつけていきます」と話しました。実際、英検®の取得実績も好調です。初心者も、入学後初めて受けた検定試験で、約3分の1の生徒が5級以上を取得し、中2の7月までに学年の約3分の1の生徒が3級を取得したそうです。

 2020年度からはScience(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学・ものづくり)、Arts(芸術・教養)、Mathematics(数学)の5領域を統合的に学ぶSTEAM教育を取り入れた課外活動「STEAM Play倶楽部」がスタートしました。社会課題探究、キャリア探究、メイカー(ものづくり)、広報・活動記録に分かれ、中高生が協力して活動しています。

 高校の「DDコース」の進学実績についても説明がありました。西田先生は「DDコースを卒業すれば、カナダの大学には高校の成績表と書類審査のみで進学できます。名門・トロント大学にも、これまでに2名の合格者を輩出しました。また、国内の大学を受験する際も帰国生扱いとなるほか、英語力を生かした総合選抜型入試にもチャレンジできるなど、進路選択の幅が大きく広がります」と結びました。

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

イメージ写真 食堂「ローズカフェ」では栄養豊富なメニューを楽しむことができます。平日は中学生に温かい給食が提供されています

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