受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

和洋国府台女子中学校

2022年9月10日(土)

日本文化を学び、独自の英語教育によって「凜として生きる」女性を育成

 和洋国府台女子中学校高等学校の前身は、1897年に堀越千代によって創立された和洋裁縫女学院です。創立以来、和裁や洋裁などの実学教育に重点を置き、「女性の自立」をめざした教育を実践してきました。現在でも多くの卒業生が管理栄養士や看護師などの資格を取得し、社会のさまざまな分野で活躍しています。

 オンライン説明会であいさつに立った校長の宮﨑康先生は、「中学生は、自分がどんな性格でどんな能力があるかを自覚する時期です。自分の長所・短所を踏まえて、思考力や表現力を豊かにしていきます。また、本校では、先取り授業は行わず、じっくりと知識を積み重ねながら、繰り返し学ぶ過程で自信をつけさせ、次のステップに進みます。このように、女子の成長に合わせた、ていねいな指導が本校の特徴です」と述べ、学校の概要について説明しました。

 グローバル社会で「凜として生きる女性の育成」を教育目標に掲げる同校では、英語力やコミュニケーション能力だけではなく、日本の文化を知りアイデンティティーを確立させることも重視しています。週1コマの「日本文化」の授業では、中1で書道、中2で箏、中3で茶道を学び、内面の鍛錬や生き方の美しさを学びます。また、実体験を重視する同校では、中学3年間で約100回の理科実験を行っているのも特徴です。観察からレポートを作成するまでの過程で、科学的なものの見方や判断力を身につけるのが狙いです。

 新しい教育にも取り組んでいます。同じキャンパス内にある大学との中高大連携教育では、家庭科の調理実習や理科の実験などを大学の先生から学ぶ機会もあります。ICTの活用も進んでおり、ホワイトボード、プロジェクター、Wi-Fiを全教室に完備。生徒は全員が専用のノートパソコンを所有し、オンライン授業や課題の配信などで日常的に使っています。

 また、英語教育では「和洋ラウンドシステム」という独自のスタイルで知識の定着を図っています。これは、子どもが言語を習得するときのように、聞くことから始め、4ラウンドの異なるアプローチにより、コミュニケーションに役立つ実践的な英語を身につけるメソッドです。「生きた英語に慣れ、英語を好きになり、上達すること」を目標としています。実践の場として、国内で海外のような体験をする英語宿泊研修(中1~高1の希望者対象)、春休みに隔年でイギリスとイタリアを訪問する海外文化研修(中3~高2の希望者対象)のほか、カナダ留学(高1の希望者対象)、オーストラリア語学研修(高2の希望者対象)などもあります。

 高校進学後は、それぞれが希望する進路に合わせた3コースに分かれて学びます。高大連携7年制の「和洋コース」は、大学進学後の研究や留学、インターンシップ、ボランティア活動、資格習得を充実させるコースで、高校卒業後は和洋女子大学に入学します。高1から探究型の授業が行われ、テーマに基づいた研究に取り組んだうえで、高2から大学教員によるゼミ形式の授業を受けるなど、高大連携によりアカデミックスキルを養成します。「特進コース」は国公立大学・難関私立大学をめざすコースで、週34時間の授業数を確保したうえで進度・深度ともに高度な授業を展開。高3では演習が中心となり、大学受験に向けて応用力を高めていきます。そして、「進学コース」はさまざまなスタイルの大学入試に対応するコースで、小論文やプレゼンテーションの指導を含めた授業で次代のアカデミックスキルを磨きます。

 最後に、2023年度入試について広報部長の西脇智弥先生から説明がありました。英語の試験では、英検®3級以上を取得した受験生は満点の扱いとなります。推薦入学試験の「探究型テスト」では、出題された課題について調べた内容をプレゼンテーションし、発表後に作文を提出することなどが伝えられました。

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

イメージ写真 英語を繰り返して身につける「和洋ラウンドシステム」。ペアワークで定着を図り、大人になってからも使える英語を身につけます

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