受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

実践女子学園中学校

2022年9月5日(月)

高大連携教育を強化して
さまざまな体験プログラムを実施

 近代女子教育の先駆者である下田歌子によって創立された実践女子学園は、今年で創立123年を迎えた伝統校です。併設の実践女子大学への被推薦権を保持したまま他大学を併願できる制度の利用も可能で、最近は卒業生の7割以上が早慶上理やICU、MARCHなどの他大学に進学しています。

 この日の説明会では最初に、この夏、英語で学ぶ体験学習「AE Camp」(中1~高1の希望者対象)に参加した4名の生徒が登壇し、体験学習で実際に行ったプレゼンテーションの内容を紹介。千葉県の干潟にすむ生物や環境の現状について学び、分析を進めていった過程や、どのような解決策を提案したのかを、英語と日本語で発表しました。

 続いてあいさつに立った校長の湯浅茂雄先生は、同校の高大連携教育について、「今年、凸版印刷が設立した印刷博物館と実践女子大学が連携し、学芸員の指導の下で『収蔵品から考えるSDGs』というテーマでプレゼンテーションを行いました。高大連携教育では、実践女子大学の教授が本校に出向いて授業をするほか、大学キャンパスでの体験授業なども実施されています。もちろん、他大学への進学をめざす生徒にも役立つ内容です」と説明しました。同校では、高1~3を対象に、同大学・短期大学の科目を履修できる制度があり、2022年度からは単位認定も可能となりました。また、日野キャンパスと渋谷キャンパスを合わせて約70万点の蔵書・資料を誇る大学図書館も利用できます。さらに、大学教授を招いたキャリア講演会、校外学習など、その内容は充実しています。

探究授業「未来デザイン」を通して
問題解決能力の高い生徒を育む

 次に、中学教頭の財前雅代先生が、同校の教育の3本柱である「感性表現教育」「探究教育」「グローバル教育」を中心に説明しました。このうち「感性表現教育」は、日本文化を通して心を育てる教育のことです。たとえば、中1では「礼法」のほか、茶道・華道・筝曲・和装着付・仕舞から選択する「日本文化実習」を必修とし、伝統文化を通して日本人としてのアイデンティティーや美しい所作などを身につけます。次に「探究教育」では、中1~高2を対象に「未来デザイン」という科目横断型の授業を展開。財前先生は「これは、正解のない問題に対して解決策を提案していく授業で、現代社会のさまざまな問題について体験し、考えるものです」と解説しました。その、集大成となる高1の修学旅行では、ニュージーランド、シンガポール、沖縄から行き先を選び、現地でさまざまな体験をします。「グローバル教育」にも力を入れており、海外提携校との交流や留学制度が充実しています。中3から参加できる海外研修や、ドイツ、タイ、中国にある提携校への交換留学、模擬国連への出場といったアウトプットの機会もあります。

 一方、中学では小テストや宿題を頻繁に出すほか、指名制の補習なども行い、基礎力を強化します。特に英語はレベル別の3クラスに分けて、少人数制できめ細かく指導しています。ネイティブ教員による授業は週2~4コマと豊富であることも伝えられました。

 2023年度入試では募集人数などに変更があります。詳しくは学校ホームページをご覧ください。

イメージ写真 渋谷駅から徒歩約10分の場所にある2万5000㎡もの広々としたキャンパスには体育館、人工芝のグラウンド、カフェテリアなどがそろっています

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