受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

帝塚山中学校

2022年8月29日(月)

「男女併学制」と「コース制」で
一人ひとりの可能性を引き出す

 帝塚山中学校の大きな特徴は、クラスや授業は男女別に、学校行事やクラブ活動は男女合同で行うという「男女併学制」を採用していることです。生徒の希望進路に応じたコース制を導入し、男子は「スーパー理系選抜クラス」「英数クラス」の二つ、女子は「スーパー選抜クラス」「英数クラス」「特進コース」の三つに分かれて学びます。この日の説明会でも、この男女併学制とコース制について、詳しい説明がありました。

 入試対策部長の松倉博幸先生によると、「特に中学の時期は、男子と女子では学習の指導方法や達成感の感じ方に違いがあります。それぞれに対して適切なアプローチができるのが、男女併学制の良さです」とのこと。一方、コース制については、「基本となるカリキュラムや使用する教科書は同じですが、授業で扱う演習問題の難度が違うので、それに合わせて定期考査の内容が異なります。どのコースでも、国公立大学への現役合格を目標に指導しています」と述べました。

 中1・2では指名制の補習を行うことで学習が遅れがちな生徒をフォローし、さらに学びたい生徒のためには発展的な内容を扱う講習も行っています。中3から高3の長期休暇中には「大学受験セミナー」を希望制で開講。高3の夏期セミナーでは、教科別・志望別に分かれた80以上の講座が設定されます。また、予備校の講師による特別授業の京大合格ソリューションや、医学部医学科対策に特化した集中セミナーもあります。

 こうした手厚い指導の結果、今春は176名が国公立大学に合格。そのうち26名が医学部医学科への合格者です。「今後は、京都大学の特色入試や大阪大学の推薦型選抜などで合格する生徒も増えていくのでは」と松倉先生は考えています。

豊かな人間力を育む機会として
クラブ活動や宿泊行事も重視

 一方で、豊かな人間力を育てるために、クラブ活動も重視しています。全国の高校生の代表として政府への提言を行った数学研究部や、世界大会に出場経験のある理科部ロボット班、全国大会常連のギターマンドリン部など、さまざまな部が活躍しています。「中学生は原則として全員参加で、高校生は約7割が参加し、伝統的に多くの生徒が勉強とクラブ活動を両立させています」と松倉先生は言います。

 宿泊行事も大切にしており、受験を控えた高3以外、すべての学年で行っています。今年の7月には中1の男女を対象とした「サマーキャンプin近江八幡休暇村」を実施。10月には中3男子を対象とした「50km遠足」が予定されています。

 卒業後の進路について考える機会として、卒業生によるキャリア教育講演会、学内での大学出張講座なども行い、国内で留学体験ができるエンパワーメントプログラムなどを通じて、世界で活躍できる人材の育成にも努めています。

 最後に、2023年度入試の変更点が伝えられました。統一解禁日初日午前の1次Aと午後の1次Bは変わりありませんが、2日目午前の2次Aの試験科目が2科から3科(算国理または算国社を選択)となり、3日目の2次Bは午前から午後にずらし、さらに試験科目を3科・4科選択から2科に変更します。合わせて、2次Bの判定方法を変更すること、複数回受験者への優遇措置を設けることなども報告されました。

イメージ写真

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