受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

清風南海中学校

2022年8月29日(月)

確かな学力と豊かな人間性を兼ね備えた
安心・尊敬・信頼されるリーダーを育成

 1963年の創立以来、仏教精神を基盤とした教育を実践している清風南海中学校。充実した学習指導によって確かな学力を育む一方、豊かな人間性を養う心の教育も大切にしています。

 この日の説明会で、入試広報部部長の伊藤豪紀先生は、建学の精神である「徳・健・財」の紹介から始めました。「徳」は〝自利利他〟を心がけること、「健」は規則正しい生活習慣を身につけること、「財」は常に正しい予算生活を送ることを指します。「安心と尊敬と信頼の対象となり、信用されうる人物になるために、この三つの精神を身につけてほしい」と伊藤先生。朝礼での般若心経の読誦や、全学年で設定している週1時間の「宗教」の時間のほか、各学年で行う修養行事も大切にしています。中1・高1は高野山、中2・高2は法隆寺、中3・高3は伊勢神宮を訪れるのも、こうした教育方針の一環です。

 学習指導においては、「授業第一主義」を掲げ、月曜から金曜が7コマ、土曜が4コマの週39コマの授業時間を確保。これは公立校の授業時間の1.5倍に相当します。授業の進度も速く、中2が終わるまでに中学校の範囲を、高2が終わるまでに高校の範囲を学び終えます。

 中学入試の成績によって「特進コース」(4クラス)と「スーパー特進コース」(3クラス)に分かれますが、両コースとも国公立大学への合格をめざすことに変わりはありません。どちらのコースも教材や進度は同じですが、演習量や「学びの深度」が異なり、学年末には成績によって入れ替えが行われます。授業についていけるかどうか心配になるかもしれませんが、学習が遅れがちな生徒に対するサポート体制も整っています。中学では「指名者補習」や「放課後学習会」でフォロー。高校では質・量ともに充実した「希望者補習」を実施し、毎年多くの生徒が参加しています。

スーパー特進、特進のコースの区別なく
卒業生の約80%が国公立大学に合格

 続いて、生徒が制作した動画を使って、学校生活の様子が伝えられました。約4万8000冊を所蔵する図書館、中学生も利用できるカフェテリア、整備の行き届いた人工芝のグラウンドと、施設の紹介が続きます。すべての教室にはプロジェクターが設置され、ICT環境も整っています。また、敷地内には農園もあり、中1全員に一定のスペースが与えられ、それぞれ工夫しながら野菜作りにチャレンジしているそうです。

 クラブ活動については、中学生の約8割が加入し、熱心に活動しています。「2018年ロボカップの世界大会に出場した生徒の一人は、京都大学の特色入試で医学部医学科に進学しました。定期試験で一定以上の成績がとれないと、部活動への参加が認められないため、生徒はふだんの学習にもしっかり取り組んでいます」とのことでした。

 このように、多くの生徒が学習と部活動を両立させながら、希望進路を実現しています。過去5年間、卒業生のおよそ80%が国公立大学に合格しており、今年は現浪合わせて246名が国公立大学に合格。このうち東京大学が5名、京都大学が53名、医学部医学科が35名です。「スーパー特進、特進のいずれのコースで入学しても、同様の結果が出ています。入学時の成績ではなく、入学後にどのように過ごすかが大切なのです」と伊藤先生は力強く話しました。

イメージ写真

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