受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

江戸川女子中学校

2022年9月9日(金)

創立90周年を節目に学習環境を刷新。時代が求める教養と未来を切り拓く力を養う

 1931年開校の城東高等家政女学校を前身とする江戸川女子中学校・高等学校。建学の精神「教養ある堅実な女性の育成」の下、時代に合わせた革新を重ねながら、きめ細かい学習指導と豊かな情操教育を実践しています。

 説明会であいさつに立った校長の菊池今次先生は、校訓「誠実・明朗・喜働」について説明しました。「喜働(きどう)」は造語ですが、この校訓には「何事にも創意工夫を凝らし、自分にも周囲にも良い結果をもたらすように考えながら率先して動く」という意味が込められています。菊池先生は、「学びは社会に出てからも続くものです。生徒には、夢や希望を一つずつかなえながら、さらなる高みをめざし、悔いのない人生を歩んでもらいたいと願っています」と述べました。

 昨年、創立90周年を迎えた同校では、学校改革を推進。今春には6年生専用棟となる新校舎が完成し、選択授業などに活用できる演習室、自習室など、大学受験に専念できる環境が整備されました。さらに今年度から制服も刷新。中高共通のジャケットの下は、中学生はリボンつきのセーラー服、高校生はシャツとネクタイとなり、いずれもスラックスも選べます。夏服はブラウスに加えてポロシャツも導入され、豊富なバリエーションで自分らしさを演出できます。

 カリキュラムも大きく変更されました。授業はこれまでの1コマ65分(平日5時限、土曜3時限)から1コマ45分(平日7時限、土曜4時限)となりました。菊池先生によると、「講義中心となる授業では、時短により集中力を高める効果があります。一方、理科実験やディスカッション型の授業は2コマ続きで展開し、学び合いや、考察を深める時間を十分に確保できるため、思考力の強化が図れます」とのことです。

 近年伸び続ける大学合格実績から、「6年間で学力を大きく伸ばす学校」との評価も高い同校。この春も、国公立大学49名、早慶上理・ICU78名をはじめ、9割以上の卒業生が現役で大学に進学しました。なかでも国公立大学への合格実績が伸びた要因について、高3生担任の一條雅史先生は「国公立大学への進学をかなえるには、理系科目、とりわけ数学に対しての苦手意識をつけないことが大切です。先取り教育は行っていますが、ただ速く進めるだけでなく、十分に時間をかけ、単元が終わるたびに確認テストを実施し、合格レベルに達するまで追試や補習をなどのフォローも行っています。習熟度別授業とするのは中3からで、それまでは生徒同士での教え合いやチームティーチングなど、理解する楽しさを重視した授業を行っています」と説明しました。

 きめ細かい指導を徹底しているのは英語も同様です。公立校の約2倍に相当する週9コマの授業を設定し、中学3年間で高校までに学ぶ基本的な文法事項をすべて学習します。こまめな小テストに加えて補習・講習も実施するなど、レベルに応じた指導を徹底。1人1台のタブレット端末も、洋書の多読やオンライン英会話(週1コマ)、発音確認、自習アプリの利用など幅広く活用されています。さらに、TOKYO GLOBAL GATEWAYでの国内英語研修や、中学生全員が参加するスピーチコンテストなど、英語での発信力を鍛える取り組みも充実しています。

 2021年度からは、高度な英語力の育成をめざす「国際コース」が開設されました。英語の授業は少人数制で行われ、英検®2級以上の生徒を対象とした「Advancedクラス」と、英検®3級・準2級の生徒が対象の「Standardクラス」に分かれて学びます。副担任はネイティブ教員が務め、音楽・美術を英語で学ぶ「イマージョン教育」や、英語で学ぶ探究授業「グローバル・スタディーズ」など、4技能を鍛えるプログラムも導入されています。

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

イメージ写真 探究活動の一環となる社会科見学は自主性を養うことを目的に、現地集合・現地解散で実施。見学内容や行程も生徒の話し合いによって決まります

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