受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

昭和女子大学附属昭和中学校

2022年9月13日(火)

「選ぶ」と「現地体験主義」を主軸としたカリキュラムで生徒の主体性を育む

 昭和女子大学附属昭和中学校・高等学校は、1920年に設立された日本女子高等学院を起源としています。学園目標に「世の中の光となろう」を掲げ、校訓「清き気品」「篤き至誠」「高き識見」の下で全人教育を行ってきました。2020年に創立100周年を迎えたのを機に、グローバルに活躍できる女性リーダーの育成をめざして、さまざまな教育改革を推進しています。

 3年ぶりに対面での開催となったこの日の説明会。あいさつに立った校長の真下峯子先生は、「ここ数年、志願者が増えて入学者全体の学力が上がっています。期待に応えるべく、子どもたちが社会に出たときにどのような力が求められるのかを常に意識し、教育改革を行っています」と述べました。続いて、多様化する大学入試について触れながら「学力重視の一般選抜ではなく、総合型選抜や学校推薦型選抜など、高校までに学んだこと、体験したことを評価される入試で進路を切り開く時代になっています。教員が一丸となって、生徒一人ひとりに合わせた対策や指導も行っていますが、そこに至るまでの教育プログラムの充実が何よりも急務です。探究や課題研究を通じて、身の回りの問題に目を向け、周囲と協力しながら解決できるような女性を育てたいと考えています」と結びました。

 「一人ひとりが高みをめざす」をモットーに、2016年度から導入されたカリキュラム「SHOWA NEXT」は、「選ぶ」と「現地体験主義」の二つの軸から成ります。教頭の粕谷直彦先生は、「授業はもとより部活動や委員会活動、学校生活のあらゆる場で、自分が何をしたいか、何をすべきかを考えて行動してもらえるように、学習環境を整えてきました」と説明します。

 中学入学時から三つのコースが設定され、メインとなる「本科コース」では英語力を磨きながら、文系・理系・芸術系科目を幅広く学びます。高校進学後も、文系・理系に分かれるのではなく、多くの選択科目のなかから必要なものを自分で選択し、それぞれの興味・関心を深めていく仕組みになっています。

 一方で、入学段階でおおよその進路希望が固まっている生徒のために設置されているのが、「スーパーサイエンスコース」と「グローバル留学コース」です。医歯薬系や理工系をめざす生徒のための「スーパーサイエンスコース」は、数学や理科の授業が多く、理系大学の協力の下で研究活動に取り組む機会があるのが特徴です。留学や海外大学への進学を考えている生徒に向けた「グローバル留学コース」は、高1の夏から約10か月間のカナダ留学が設定されています。ネイティブ教員による英語の授業時間が多いことに加え、中2・3では中国語も学びます。いずれのコースでも、海や山での宿泊行事のほか、中2生全員が参加する海外研修「ザ・ボストン ミッション」といった体験型プログラムを実施しています。「行程のなかに必ず選択制のプログラムを盛り込んでいます」と粕谷先生は説明しました。

 また、「企業や大学による出張授業」「昭和女子大学体験授業」「卒業生による進路講演会」など、成長段階に応じたキャリア教育も充実しています。昭和女子大学への内部進学者の割合は全体の3~4割で、他大学を受験する場合は同大学への被推薦権を保持したままチャレンジが可能です。高校の学習内容を2年間で学び終え、高3から同じキャンパスにある昭和女子大学の講義を受けて単位を取得できる「五修生制度」があるのも魅力です。「大学を3年間で卒業して1年早く社会に出られるだけではなく、その1年を留学、大学院の単位取得などにも活用できます。ギャップイヤーがあっても、1年遅れなくて済むのです」とのことです。そのほか、医・歯・薬・保健医療学部がそろう昭和大学への特別協定校推薦や、昭和女子大学で3年、テンプル大学ジャパンキャンパスを含む大学の協定校で2年間の合計5年学ぶと、日本と外国の二つの大学の学位を取得できる「ダブルディグリー・プログラム」など、一人ひとりの「夢を実現させる」ための制度が整えられています。

イメージ写真 東急田園都市線「三軒茶屋」駅から徒歩7分。広大なキャンパスには、インターナショナルスクールや米国テンプル大学ジャパンキャンパスもあり、国際色豊かな環境です

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