受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

東海大学付属浦安高等学校中等部

2022年9月16日(金)

10年一貫教育体制の下、「人間力」を高める総合教育を実践

 東海大学を母体として東海大学付属高等学校が渋谷区に開校したのは1955年のことです。1975年に千葉県浦安市に移転し、現校名となりました、1988年には中等部が開校して中高大の10年一貫教育の体制が整い、その3年後に高等学校が共学化されました。その広大な敷地には、野球場、武道館、5階建ての体育館、人工芝のグラウンドなどがあり、学習だけではなくスポーツにも打ち込める環境が整っています。

 オンライン説明会の冒頭では校長の茂泉吉則先生があいさつに立ち、「中学校と高校の使命は大学入学へと導くことだけではありません。本校では社会人としてのあり方を追求し、社会に貢献できる人材育成に力を入れています」と話しました。中等部では特に校外学習や行事などの体験を通して学ぶことを重視しています。一方、高等学校では文理融合のカリキュラムで総合力を養っています。

 続いて、副校長の宮嶌咲由里先生からは具体的な教育内容について説明がありました。同校の特色ある取り組みとして挙げられたのが「浦安人生学」です。「思いやり」「キャリア教育」「課題学習」を3本柱として、中高6年間で「大学の先にある人としての在り方・生き方の探究」をテーマに学ぶものです。「3本柱のうち、中等部で最も重視しているのが『思いやりの心を育むこと』です」と宮嶌先生が言うように、仲間との絆を深める宿泊行事、学校行事、校外学習、海外語学研修など、多様な人とかかわる機会が豊富に設けられています。部活動でも多くの生徒が活躍する場があります。高校の野球部、柔道部、剣道部は全国大会への出場経験を持つ強豪ですが、どのクラブにおいても初心者として入部した生徒も楽しく活動できているそうです。

 「キャリア教育」では、中1で職業見学、中2で職場体験、中3で志望別グループでの職場体験と、段階を踏んだフィールドワークを行います。プログラムには東海大学医学部付属病院での1日体験なども含まれます。

 「課題学習」は、体験学習で得た知識やそれについて考察したことを発表する機会を設け、表現力を高めるものです。また、「土曜講座」では、大学や企業などの外部機関と連携し、自然科学系・比較文化学系・健康医科学系・社会文化学系の4系統の講座を開講しています。生徒は自分の興味・関心に合わせて自由に選び、受講できます。宮嶌先生は「主体的に講座を選択し、学ぶことが自分の興味を知るきっかけとなります。1年で2講座、中学3年間で6講座を受けられるので、生徒たちは大変熱心に取り組みます」と話しました。

 毎年、付属高校へは中等部卒業生のほとんどが進学し、中等部からの進学生と高校からの入学生は、混成クラスで学びます。受験指導にはとらわれず、文系科目と理系科目をバランス良く配置して、偏りのない文理融合型のカリキュラムを採用している点が特徴です。

 東海大学への進学率は例年80%前後で、パイロットを育成する工学部航空宇宙学科操縦学専攻や良医を育成する医学部など、難関学部・学科をめざすことができます。宮嶌先生は「医師やパイロットになるという明確な目標を持つ生徒や、海について学びたいと入学する生徒が毎年います。東海大学には23学部62学科あり、キャンパスは北海道から九州まで全国各地に点在しています。豊富な学部・学科から将来につながる自分の興味ある分野をめざすことができるのが、本校の特色の一つです」と話します。

 最後に2023年度入試について、教頭の髙橋光太先生から説明がありました。入試形式は4科と面接の「推薦入試」、4科の「A入試」、4科・2科から選択できる「B入試」の3種類です。髙橋先生は「12月1日に行われる推薦入試は、募集人員が70名と多くなっています。合格した場合は必ず入学することが条件ですが、本校が第一志望の方は、ぜひチャレンジしてください」と結びました。

イメージ写真 地域別生徒数は千葉県52%、東京都45%で、東内から通う生徒も半数近くを占めています。2022年度の男女比は、男子66%、女子34%ですが、近年、女子の入学生が増加傾向にあります

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