受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

桜美林中学校

2022年9月28日(水)

「学而事人」をスクールモットーとして継承し、新しい時代を切り開く国際人を育む

 桜美林学園は、キリスト教宣教師でもあった創立者・清水安三が貧困に苦しむ子どもたちのために、1921年に中国・北京で創立した「崇貞学園」を起源とする学校で、現在の町田市に女学校を開設したのは1946年のことです。幼稚園と、中学校から大学院までがそろう緑豊かなキャンパスで、「キリスト教精神に基づく国際人の育成」をめざして教育活動を展開しています。

 この日の説明会では、今年4月に校長に就任した堂本陽子先生があいさつに立ち、「この数年で社会は大きく変化しましたが、先の見えない時代だからこそ、新しいものが生まれます。本校は創立101周年を迎えたばかりですが、これから先の100年も創立者の精神を受け継ぎ、一人ひとりに与えられている賜物(たまもの)を生かして、社会で新しい価値を創り出していくことのできるリーダーシップを持った生徒を育てていきます」と語りました。

 同校ではキャリア教育・総合学習・探究活動に力を注ぐ一方で、日々の学校生活においては他者への思いやりの心を持つようにと指導しています。堂本先生は「生徒たちには、世界の課題を探究し、真の平和を実現できる人になってもらいたいと考えています。本校は、知的好奇心を持って何事にも積極的に取り組み、夢や志を実現していきたいというお子さんを求めています」と力強いメッセージを送りました。

 続いて登壇した教頭の太田桃子先生は、スクールモットーの「学而事人」について「学んだことを人のために使っていく」という意味であることを紹介したうえで、同校の教育内容について説明しました。国際理解教育と英語教育に定評のある同校では、中3の全員が約1週間、オーストラリアでの研修旅行に参加し、そこでは4泊のファームステイを体験します。コロナ禍のため、2020年より休止となっていますが、それに代わるものとして、2021年度は「異文化理解」をテーマに、町田・相模原地域の情報をまとめた「わがまちタウンマップ」の作成に取り組みました。太田先生によると「取材には生徒が実際に足を運び、日本語とともに掲載する英語の紹介文の英訳も生徒たちが行いました。地域の方々にたいへん喜んでいただき、総合学習の大きな成果となった」そうです。このほか、同校ではオーストラリア・中国・韓国の3か国7校と姉妹校提携を結び、多彩な留学プログラムも用意しています。2022年夏にはイギリスへの短期留学を再開。来年のターム留学の参加者も決定しました。アジアとの結びつきも強く、第二外国語として中国語やコリア語(韓国・朝鮮語)を学ぶ講座が開講されています。

 高校では多様な進路に対応できるカリキュラムを組み、「国公立コース」「特別進学コース」「進学コース」の3コース制を導入しています。国公立大学への現役進学を目標とする「国公立コース」では、中高一貫生と高校から入学した生徒が3年間一緒に学びます。今春は筑波大学や東京外国語大学をはじめとする難関国公立大学や難関私立大学に多くの合格者を輩出しました。太田先生は「併設する桜美林大学への進学者は卒業生の1割程度ですが、学内進学選抜に合格した後も、入学資格を保持したまま他大学を併願受験することが可能です」と付属校のメリットをアピールしました。

 2023年度の一般入試は、2月1日の午前(2科・4科)と午後(2科)、2日の午後(2科)、3日の午後(算数1科)に行われますが、そのほかに1日の午前と午後には「総合学力評価テスト」も実施されます。午後入試には当日選択できる二つの試験時間帯を設定していることや、1日・2日の複数回受験者には10点を加点する優遇措置があることも伝えられました。最後に、「北里大学や東京薬科大学と高大連携の協定を締結するなど、理系進学の道筋もつけているので、算数が得意なお子さんはぜひ算数1科入試にチャレンジしてください」というメッセージが送られ、説明会は締めくくられました。

イメージ写真 2017年にユネスコスクールに認定され、グローバルな分野で活躍する力の育成に注力している同校からは、海外の名門大学に進学する卒業生もいます

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